銀世界を抜けた先には、荒涼とした大地 米ネバダ州

ラスベガスからスキーリゾートに行く途中、砂漠の向こうには雪山
ラスベガスからスキーリゾートに行く途中、砂漠の向こうには雪山

不夜城の街ラスベガスで有名な米国西部のネバダ州は、同国で最も標高の低い場所がある広大なデスバレーへのアクセスがよく、富士山に迫る高さのチャールストン山といった変化に富む地勢が生み出す魅力にもあふれている。1回で雪山、砂漠、エンターテインメントと多彩に楽しめる旅。今は新型コロナウイルスで難しいかもしれないが、いつの日か訪れたい場所だ。

ネバダ州の空の玄関口はラスベガス・マッカラン国際空港となる。そこから市内中心地まで車なら約15分。タクシーのほか、ウーバーなどの配車サービスも専用の乗り場がある。今回の旅では、到着時はダウンタウンのホテル、最終日はネオンがきらめき、劇場やカジノなどがこれでもかと並ぶメイン通り、ストリップのホテルを利用した。

「フリーモント・ストリート・エクスペリエンス」は通り全体がエンタメ空間(ネバダ州観光局提供)

ダウンタウンはストリップから10分ほど離れた、ラスベガス発祥の地とも言えるエリアだ。中心となる通りで楽しめるのが、アーケードの天井に1250万個の発光ダイオード(LED)が輝く「フリーモント・ストリート・エクスペリエンス」。音響もすごくて、約450メートルある通り全体がまるでライブ会場のように思えるほどだ。

日の照りつける砂漠地帯を通ってきたとは思えない雪のゲレンデ

翌日はダウンタウンからスキーやスノーボードが楽しめる「リー・キャニオン・スキーリゾート」へ。ラスベガスの街は20度を超えていたが、45分ほど車で走ると一気に雪の世界に変わる。ゲレンデでも標高が約2600メートルあるので、冬は雪上でのスポーツ、夏は避暑地としてハイキングやマウンテンバイクが楽しめる。

宿泊は標高3632メートルと富士山に近い高さを誇るチャールストン山の麓にあるロッジで。日が明けるとスプリング山脈の入り口にある「スプリング・マウンテンズ・ビジター・ゲートウェイ」に出かけた。ラスベガスから最高峰チャールストン山の山頂まで標高によって6つもの動植物の生態系に分かれており、どの場所に何がいるかという展示がある。また、偏光グラスを通して窓ガラスに描かれた山脈を見ると、動植物が鮮やかに浮かび上がるなどの工夫も施されている。

宿泊したロッジ「リトリート・オン・チャールストン・ピーク」の ロビーにもあかあかと暖炉がともっていた
6枚のパネルで標高ごとの動物の生態系を解説

ここから北へ車で2時間ほど行けば、夏には50度を超える気温になることもあるデスバレー国立公園が広がる。途中、20世紀初頭にゴールドラッシュに沸いたが、今やゴーストタウンと化した荒野の町、ライオライトに立ち寄る。わずか10年ほどの間に5000人が集まり、去ったという。銀行、学校、商店、鉄道駅などは残骸のように残っている。

町の入り口の「ゴールドウェル・オープンエア・ミュージアム」には、ゴーストタウンと呼応するかのような、ベルギーのアーティストを中心としたシュールな作品が並ぶ。近くにある町ビーティでは、ゴールドラッシュがやって来た西部開拓時代を模したフェスティバル「ビーティ・デイズ」(10月の最終金曜日に開催)に登場するカウボーイたちが歓待してくれた。

かつての繁栄がうかがえるような銀行跡。床には大理石が敷かれていたという
ベルギー出身のアーティストによる「最後の晩餐」は、ゴーストタウンに似合っていた
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