自分のタイプにあったカクテルにAIお薦めのつまみを合わせて楽しめる「未来日本酒店」

さらに判定結果ページを見ると、自分のタイプにお薦めのつまみも紹介。「スルスル」タイプの酒には「シメサバのオレンジマリネ」(税別500円)がお薦めだそうで、さっそく注文してみると、確かに自分がいつも好んで食べていそうな組み合わせで、AIに見透かされたようで何だか笑えた。

自分にどんな日本酒が合うのか分からない、店員さんにそれを聞くのもちょっと気がひけるという人には、気軽にトライできて便利なシステムだ。ちなみにテイスティングした10種の銘柄は判定後に分かるので、得点のいいもの(=自分好みのもの)と、得点の低いもの(=自分が好きでないもの)が把握でき、自分でも自分の好みがおおまかにつかめるので、その後の注文が楽しくなるのも魅力の一つだ。

2月に期間限定でオープンしたエキナカ無人ラーメン店「モッチッチ ステーション」

去る2月14~28日(土日祝を除く11日間)の期間限定で、JR渋谷駅構内にオープンしたエキナカ無人ラーメン店「モッチッチ ステーション」も注目の事例の一つだろう。エースコックが日本マイクロソフトやアイロボットジャパンと連携した取り組みで、即席めん「ラーメンモッチッチ」の購入から調理、飲食後の清掃に至るまで店員の手を介さず無人運営。11日間で約1400人が来店し、行列もできたという。

店内にある商品棚の中から好みの商品を選んで取り出すと、その重量の変化を感知して自動で値段が表示され(1杯税込み212円)、交通系ICカードや一部のクレジットカードでキャッシュレス決済(購入)ができた。

店内で飲食する場合は、給湯ブースでカップに湯を注ぐ。すると重量センサーがポットの給湯量を感知し、自動的に5分間を計測開始。給湯後、客が席まで移動する様子を天井にある3Dセンサーが追跡する。客が座席に着き目の前のモニターのタイマーをスタートさせると、「残り4分30秒」などとその人の調理時間がカウントされ、表示される仕組みだった。

天井のセンサーが人物認識しているので、前後の人のタイマーが間違って表示されることがない点に最先端のハイテクを感じた。さらに食事後は目の前にある画面の「お掃除開始」をタッチすると奥から小さい清掃専用のロボットが現れ、テーブルを拭いてくれるといった気の配りようだった。

「分身ロボットカフェDAWN Ver.β」でスタッフとなった分身ロボット「OriHime」

一方、渋谷のカフェ「WIRED TOKYO 1999」にて行われた、最近話題の分身ロボット「OriHime」が接客する「分身ロボットカフェDAWN Ver.β」(1月16~24日まで営業)も革新的な試みと感じた。分身ロボットとは様々な事情で外出が困難な人たちが遠隔操作し、自宅や病院にいながら社会参加するというもの。

中には寝たきりの人も、インターネットを通じてロボットを操作し、オーダーを取ったり、客と会話をしたりして、飲食店のフロアスタッフとしての仕事を全うした。外見は無表情のロボットだが、「人と話している感覚があった」「話が弾んで楽しかった」と、客からの反応も上々だったという。

飲食店ではスタッフ1人の欠勤がオペレーション全体に大きな打撃を与えることが少なくない。そんな中、話題のAIやロボットは、接客や調理、料理やドリンクの提案など、一人何役もこなせる可能性を秘めている。昔、近未来映画で見たようなワンシーンが、日常のリアルにも登場しつつある。

(フードライター 古滝直実)

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