「未来日本酒店」では、10種の日本酒を試飲して評価すると、AIが客の好みの日本酒のタイプを判定

続いて紹介するのは都内に3店舗を展開しているバー「未来日本酒店」。同店では2年前からAIが客の味覚タイプを判定し、その嗜好に合った日本酒とつまみをレコメンドしてくれる「YUMMY SAKE(ヤミーサケ)」を導入している。

昨年11月にオープンした「渋谷パルコ」の地下1階にある「未来日本酒店/KUBOTA SAKE BAR」でさっそく体験してみた。「YUMMY SAKE」税別2000円(AI判定とドリンク1杯付き)を注文すると、10種類の酒が入った黒いプレートとお冷(和らぎ水)が提供された。メニュー表にあるQRコードをスマホで読み込んで、判定ページにアクセス。基本情報を入力したら、さっそく番号順に10種をブラインド・テイスティングし、好き・嫌いで5段階評価していく。

フルーティーなもの、甘めのもの、炭酸のもの、苦くて重めのものなど様々なタイプが一口ずつ試飲できるので、あまり迷わずに評価できる。「日本酒だけでこんなに味わいが違うものなのか!」とちょっと驚く。5~10分くらいして、すべての酒の採点が終わったらタイプを判定。筆者は「スルスル」タイプという結果が出た。

「未来日本酒店」のAI判定は、12の日本酒の嗜好タイプに分類している

タイプは全部で12種類。「スルスル」は強めの発泡感&にごり酒を好むタイプなのだそう。ほかには「キュンキュン」はバナナみたいな甘い香りを好むタイプ、「クルンクルン」はぎゅっとしたお米の味わいを好むタイプなど。これらには「大吟醸」「純米酒」「本醸造」など日本酒でよく聞く専門用語は一切書かれておらず、「アワアワ」「ユラユラ」などの擬音語と抽象的なイラスト、そして簡単な説明だけが表示されている。

同店を運営する未来酒店取締役の寺田祐貴氏は、「普段日本酒をあまり飲まない、日本酒の専門用語を全く知らないというお客様にも気軽に楽しんでもらうために、あえてオノマトペ(擬音語)でユニークに表現してみました」と話す。渋谷パルコ店の場合は、「久保田」(新潟県・朝日酒造)とのコラボ店なので、判定後に「久保田」を使った「スルスル」タイプにお薦めのカクテルが提供された。

同系列店では都内では珍しい全国の希少な日本酒を約150種類もそろえる。その中から自分に合った1本を選ぶのはなかなか難しいものだが、AI判定により、筆者の場合は厳選7銘柄(5県)のお薦め酒が判明。しかも店でそのうち3銘柄を飲むこともできた(料金別途)。