STU48 新曲は激しいダンスナンバー、魅せる最強群舞
STU48が4thシングル『無謀な夢は覚めることがない』を1月29日にリリースした。これまでは爽やかなハーモニーを聴かせるイメージが強かったが、一転して激しいビートと振り付けが印象的なダンスナンバーだ。振り付けは、Foorinの『パプリカ』も手掛けた辻本知彦氏が担当する。
『ベストヒット歌謡祭2018』のオーディション企画にて、AKB48のシングル『NO WAY MAN』のセンターとして選出されたことがあり、岡田奈々から新キャプテンに任命された今村美月。2歳の時からクラシックバレエを続けてきた中村舞。共に踊ることにアドバンテージを持つ2人に聞いた。
今村 『無謀な夢は覚めることがない』は最初にメロディーを聴いただけでも、これまでとは違う激しいテイストだなとビックリしました。
中村 ミュージックビデオの児山(隆)監督が、最初に「勢いや挑戦が感じられる、新たなSTU48を見せたい」とコンセプトを伝えてくださったので、今回はダンスも力強さを表現していこうと決めました。
今村 特にサビの手を突き出すようなところはパワフルだなって。ダッと手を突き出してピタッと止めるメリハリある動きの繰り返しを意識しています。(メンバーの)石田みなみちゃんが「かっこいいね」って褒めてくれました。
中村 サビの振りはシンプルなんですが、きれいにそろえるのが難しかったです。メンバーみんな、みちゅ(今村)さんに「どうしたらできるの?」って聞いていたよね。
今村 「手先だけでなくて、体重の重心や首の角度も意識するといいよ」ってアドバイスしました。
砂浜ではだしで踊る難しさ
中村 ダンスシーンの撮影は父母ヶ浜(香川県)で早朝から日暮れまで行ったんです。砂浜ではだしだったから、足を取られがちだったのも難しかったです。
今村 でこぼこしていて、私もフラッとなるときはあったけど、つま先まで意識したぶん、カッコいいビデオになったのかな。足だけ映るシーンもあるので、注目してもらえたらうれしいです。
中村 父母ヶ浜はインスタスポットとして有名なくらい景色がきれいなので、撮影の合間にみんなで写真をたくさん撮ったのは楽しかったよね。でも、撮影のテイク数は今までで1番多かったです。
今村 同じパートでも「次はこの角度から」と4~5回も撮影したり。あと、「潮が満ちてきたから、もう少し引くまで待とう」というのも初めての体験でした。
中村 確かに(笑)。衣装もすごくこの曲に合っていて、手を上げたときに風が吹くと、ひらひらするのがすごく好き。真っ白なのは、STU48の純朴さを表していると思います。
今村 これからステージで、この衣装でパフォーマンスするときの見せ方も研究していきたいです。
中村 歌詞もこれまでと違って攻めている感じがするよね。2番のサビ「トラブルだらけの遠回りだから/夕焼けが美しいんだ」というところがすごく刺さって、頑張ろうという気持ちになります。
今村 私は2番のAメロ「まだ流れていない涙におびえるな~」というパートにすごく共感しています。後のことを怖がるより、まず挑戦してみないと始まらないんだなって。
2019年4月に船上劇場が完成し、オリジナル公演『GO!GO! little SEABIRDS!!』が始まってから、短期間でのシングルリリース、初の全国ツアー開催、2期生の加入など話題が続くSTU48。今年に入り、1月には元キャプテンの岡田奈々がプロデュースする新公演『僕たちの恋の予感』がスタート。岡田の指名により、新たにキャプテン今村、副キャプテン福田朱里が誕生し、2月2日には2期生による、『僕の太陽』公演が初日を迎えた。
今村 今のSTU48は勢いが増している雰囲気です。今年は去年を越えたいという思いがあります。
中村 劇場公演や全国ツアーなど、みんなで壁を乗り越えたという感覚なので、団結力が高まっています。奈々さんの新公演はかわいかったり、カッコいい曲や、しっとりした曲もあってすごく楽しいです。特に奈々さんが「ここは自分たちで考えてね」という部分をいくつも作ってくれたので、やりがいがありますね。
今村 アンコールの『STUフェスティバル』は、実はサビくらいしか振りが決まっていないので、ほぼフリーダンス。見せ場の1つなんです。
中村 私は沖(侑果)とのユニット曲 『禁じられた2人』のセリフを任せてもらっています。初日公演を自分の考えたセリフで演じたばかりなのですが、毎回変えていきたいなって思っているんです。
今村 自分たちで考えた、新しいSTU48をどんどん見せていきたいですね。
表題曲はSTU48史上最も攻めた、激しいダンスナンバー。2曲目がタイプごとに異なる。(キング/初回限定盤、通常盤共にTypeA~C・DVD付き各1591円、劇場盤1045円・いずれも税別)
(日経エンタテインメント! 伊藤哲郎)
[日経エンタテインメント! 2020年3月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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