外界を遮断し、リラックスできるひとりの時間はとても大事

「マンションの管理会社が変わるタイミングで、一棟全てを分譲物件にすることになり、賃貸で入居していた私はここを出るか、それとも分譲として購入するか判断を迫られました。40歳の頃です。当時は仕事がとても忙しかったうえに、他に物件を探したとしてもこれ以上の所はみつからないなと思ったんです。この部屋が本当に気に入っていて。

そこで、分譲で購入する場合の見積もりを請求したら、翌日に届きました。金額を見てビックリでしたが、シングルの女友達がいっせいに自分の住み家を買い始めた時期だったこともあって、ローンを組めるのはこれが最後のチャンスかもしれないと。頭金さえないのに買うと決めた結果、長いローンを組むことになりました。おそらくまだ玄関のドアノブくらいしか返済できていないんじゃないでしょうか(笑)」

40代突入後にシングル向けの物件を購入した島田さん。その後のライフステージの変化についてはどう考えていたのだろう。 「職業柄、私も結婚式は絶対にしたいです! でも、結婚はどうでしょう……」

島田さんには互いの家を行き来し合うパートナーがいる。つかず離れず、すでに10年以上の付き合いだが、一緒に暮らすという選択肢は今現在、まだないようだ。

「ずっと一緒にいると疲れちゃう。知らず知らずのうちに相手に期待しすぎる自分が嫌いなんです。例えば、何でお風呂掃除をしてくれないの? とか、どうでもいいことで腹を立てたりするのがイヤ(笑)」

仕事に集中したい時は遠慮なく「そろそろ帰ってね」と言えて、互いのひとり時間を尊重し合える、大人の関係が心地いいそう。 「広い家ではないので、そうせざるを得ない事情もあります。忙しい時は、気配を察して、彼はこの家に近づきさえしませんよ(笑)」

島田さんの仕事は3カ月周期で繁忙期が訪れる。その間、日々の予定はほぼ撮影や打ち合わせで埋まり、海外出張も多い。事務作業や原稿書きは家でこなすが、大人数を率いての撮影では仕上がりのイメージを共有するため、連日外出し、綿密な打ち合わせを何度も重ねる。現場では総指揮をとり、スタッフ一人ひとりへの気配り目配りも忘れない。人一倍神経を使う仕事が多いせいか、島田さんは「外界を遮断し、心身ともにリラックスできるひとりの時間」をとても大切にしている。

「窓から眺められる自然のパノラマを見ていると、嫌なことも全部忘れられます。この家は心身ともにリラックスできる場所であり、ポジティブな気持ちにもなれる元気の源」

バスルームの東向きの窓。ここから望む朝日も、お気に入り。あまりの気持ちよさに、朝日を浴びながら朝酒することもあるそう

こまめな掃除で、ホテルのような住まいをキープ

部屋全体が白を基調にしたインテリアで、ホテルのようなレイアウト。エアコンが日本では珍しいビルトインタイプということもあり、いわゆる生活感がない。それもそのはずだ。お手本にしているのは海外出張で滞在するホテルで味わう快適さだと言う。

ホテルに泊まるように暮らす。それを可能にしているのは限られた収納スペースに持ち物をコンパクトにまとめられる収納上手もさることながら、秘訣はやはり、こまめな掃除。

「散らかっていると、落ちつかないんです。これは掃除が趣味だった母の影響が大きいです。トラウマになるくらい、いつも掃除機をかけていました(笑)」

掃除機をかけた後はワックスで床を磨く。シーツはいつも洗いたて。それが島田家のモットー。子どもの頃から汚れに気づいた時に掃除するのが習慣になっているので、年末の大掃除はしたことがないそう。

インテリアは白を基調にホテルのようなレイアウトが好み。「自分の部屋は、海外出張の際に滞在するホテルで味わう快適さの延長線であってほしい」と島田さん
気づいた時に掃除することが習慣になっているからいわゆる蓄積汚れ知らず
玄関からリビングに抜けるエントランス壁面。一面の収納スペースに仕事の資料などがコンパクトに納められている。「自由に開けてもいいですよ」とオープンな島田さん。「つい衝動買いしてしまいがちな靴はこのスペースに収まる量しか持たないと決めています」
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子どもの頃に経験した心地よい体験が仕事に生きる