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無意識の偏見排除 ユニリーバ、採用で性別記載を廃止

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日用品大手のユニリーバ・ジャパンが、全ての採用選考において名前や顔写真など、性別に関する情報の排除に踏み切った。女性の活用は投資家などの間でも関心が高まっているが、進み度合いには課題が多い。決断に至った背景から多くの企業が抱える問題が見えてきた。

【日経電子版に関連記事】
・ユニリーバ、採用で性別の情報排除 女性活躍を意識
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見直すのは最初の登録情報だ。新卒の場合、今後は姓のみ入力し、性別入力はなくす。中途採用では履歴書の提出を求めるが、顔写真や名前、性別の項目を削除した独自の履歴書を用意し、ダウンロードできるようにした。

約190カ国で事業を展開するユニリーバには世界共通の登録フォームがあり、国ごとの変更は難しい。性別は削除できたが姓名は変更できず、姓と名の欄にはいずれも姓を入力させるようにした。中途で従来型の履歴書が届いた場合には、性別関連情報を隠して対応する。目指すは面接より前の段階で生じるアンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)を排除して優秀な人材を確保することだ。

同社は1月、採用の書類審査を担当することがある会社員、経営者424人を対象にアンケートを実施。「採用過程において男性と女性が平等に扱われていない」と思う人は26.6%にのぼり、18%が「応募職種から男性候補者を優先したことがある」と答えた。「写真の印象が採用の有無に影響すると思う」との回答は44%で、根強い偏見の存在が明らかになった。

同社ではこれまでも人物本位の採用に取り組んできた。新卒の場合、最初のゲーム選考は能力や性格を人工知能(AI)が判断。次のデジタル面接でもAIを活用する。採用担当者はアンコンシャス・バイアス研修の受講が必須だ。「登録情報はほぼ見ない」(同社)のに、あえて見直す。消費でも就活でも、選択にあたって若者は「共感」を重視する。偏見の排除と合わせて取り組み姿勢が評価されれば、得るものは大きい。

政府が積極的に進めてきた女性の活躍は近年、投資家などの間でも関心が高まっている。米調査機関のMSCIは、新規採用に占める女性比率や管理職における女性比率などをもとに「日本株女性活躍指数」を算出する。

働く女性は増えたが、正規の職員・従業員数は3分の1にとどまる。リクルートワークス研究所によれば18年度新卒採用の女性比率は38.2%で企業規模が大きいほど比率は下がる。

入り口となる「採用」の見直しを若者はどう評価するのか。通年採用を導入している同社は「3カ月程度で結果は出てくる」としている。

島田由香・人事総務本部長 「書類だけで判断」は間違い

――書類段階で性別に関する情報を排除しても、面接では顔を合わせることになる。

「採用の過程でバイアスが全くなくなるとは思っていない。面接して『この人はこういう人なんだ』とイメージするのは当然だし、悪いことでもない。問題は、面接前の過程で勝手に良しあしを判断し、学生が本来得られるべきチャンスを奪うことだ」

「例えば、日本企業では『女はいらない』『女の子にこの仕事はできない』など、書類の情報だけで本人の経験や強みを見ずに判断するケースがある。それは違う、と今回の私たちの取り組みを通じて、日本企業全体に伝えたい」

「採用において大切なのは、誰がこの業務を担当すると最もROI(投資利益率)が高くなるか、この志願者にはどういう強みがあり、どんなチャンスがあればもっと伸びるのか、という点だ」

「過去にはエントリーシートを提出してもらったこともあるが、お互い労力と時間の無駄と分かってやめた。形にこだわる必要はない。書類を作り込むより、素の自分を出して話し、お互いに合えば一緒に働こうというのが採用だ。感覚値ではあるが、エントリーシートを廃止した今の方が採用の精度は高く、欲しい人材が確保できている」

――英蘭ユニリーバは全世界で女性管理職比率50%を達成したと発表した。1年前倒しでの目標達成だが、日本は38%にとどまる。

「社員の女性比率は37%なので悪い数字ではない。昨年の新卒は女性が7割。増えることはいいが、数字を満たすことだけが目的ではない。問題なのは、世の中が変わっているのに古い考えを持った人が管理職にいて、その席が空くまで次の世代が上にいけないこと。循環をどれだけスムーズにできるかが私たちの課題だ」

「1月に就任したユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティングのサンジェイ・サチュデヴァ社長が賀詞交換会に出席してびっくりしていた。『女性が3人しかいなかったぞ。なんでなんだ』。いろいろな人がいないと視点が偏る。その一つの側面が男女だと考えている」

(女性面編集長 中村奈都子)

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