タフで使いやすい ミリタリー系ビジネスリュック3選
特集 春の新生活に選ぶビジネスリュック(中)
春の新生活に向けて、ビジネスバッグを新しくしたいと考えている人も多いだろう。ビジネスファッションがカジュアル化している今、人気を集めているのはリュックタイプだ。リュックは荷物が重くても持ち運びやすく、また両手が空くためスマートフォンを操作しやすいなど、毎日の通勤を快適にしてくれる。第2回は、タフな作りが魅力のミリタリーから発展したリュックを紹介する。耐久性の高さに加えて、使い勝手にも優れたモデルを厳選した。
強度に優れ収納力も高い/ブリーフィング
ミリタリズムを追究し、米国製の強靱(きょうじん)なパーツや技術を用いながら、タウンユース向けのバッグを手がけるブリーフィング。ブランドのルーツである「MADE IN USA COLLECTION」を始め、さまざまなシーンにフィットする多彩なラインアップを展開している。
今回紹介するリュックも「MADE IN USA COLLECTION」のひとつ。スクエア型のスリムな形状で、電車内で邪魔になりにくいなどビジネスシーンにも活躍するアイテムとなっている。
書類やPCなどをスムーズに収納できる縦長のスリムデザイン。メインコンパートメントにPCサイズのポケットを、前胴のコンパートメントにはタブレットサイズのポケットを採用するなど、収納力も高い。さらに外装に上下2段のフロントポケットを装備しているので、小物も整理して収納できる。
素材には、ブリーフィングの象徴ともいえる米国製1050デニール・バリスティックナイロンを使用。耐摩耗性や切り裂き強度に優れ、傷がつきにくく長く使うことができる。上部にしっかりとした手持ち用ハンドルが付いており、電車乗車時に手で持ちやすいなど、通勤時に役立つ機能も見逃せない。
30~50代に人気のモデルだが、中でも、今回紹介した新色「DEEP SEA」は、2019年12月の発売以降、ECサイトや直営店で完売が続出した人気カラーだという。「DEEP SEAは現在も追加入荷待ちのお客様が多い状況が続いている」(ブリーフィングを展開するユニオンゲート グループのPR 田村まり氏)
すべての素材が米軍基準に対応/MIS
米国防総省が定めた軍用基準(ミルスペック)に対応した素材を使い、指定ファクトリーで生産しているMIS。ファブリック、バックル、ウェビングテープ、ファスナーなど、すべてにミルスペックに対応したMADE IN USAの素材を使用する。過酷な環境に対応する強固さと耐久性を備えながら、日常に取り入れやすいデザインに仕上げているのが特徴だ。
メイン素材には、米軍に供給されている耐水性ウレタンコーティング加工のデュポン社製1000デニール・コーデュラナイロンを使用。通常のコーデュラナイロンよりもコーティングが厚く、強度が優れているという。
メインコンパートメントには、セパレートタイプのパッド入りPC収納スペースと、ファスナー付きメッシュポケットを装備。開口部が大きいため荷物が入れやすく、容量も18リットルあるので着替えや大型のファイルなども難なく収納できる。
ブランドの語源でもある「Make It Simple=シンプルであること」にデザインの重点を置いており、必要な最低限の機能のみを搭載しているのもポイント。使い切れないほどのポケットなど過剰な機能や無駄がなく、使い勝手が非常にいい。
「ビジネススタイルのカジュアル化が進んでいることもあり、弊社のバックパックの売り上げは昨年度と比べて196%伸長している」(MISを展開するカメイ・プロアクトの営業部サブマネージャー小松理史氏)。なかでも本作はスクエア型でビジネスユースに向いているため、30代半ば~40代の男性からオンオフ兼用リュックとして人気が高く、売り上げも上位にきているという。
抜群の背負い心地をビジネスにも/ミステリーランチ
抜群の背負い心地を誇り、アウトドアから生まれたブランドながら、米海軍特殊部隊にも採用されたことでも知られるのが、ミステリーランチのバックパック。なかでもビジネスユースに適した注目モデルが、この「アーバンアサルト 24」だ。
「アーバンアサルト」は2015年の登場以来、すっきりとしたデザインで人気だが、19年秋にデビューしたこのモデルは、背面に独立したPCコンパートメントを装備。内部にパッドが付いており、PCとタブレットを同時に収納できる。PCを出し入れしやすいだけでなく、メインコンパートメントと荷物を分けて入れられるため、出張などにも活躍する。
メイコンパートメントの開口部には、ブランドのアイコンでもあるY字型のスリージップを採用。3方向のファスナーにより、上部と前面がフルオープンする構造で、底部の荷物もすぐに取り出せる。内装には複数のメッシュポケットとオーガナイザーを備え、外装にペットボトルが入るサイドポケットを新たに搭載するなど、使い勝手のいい作りになっている。
素材には丈夫な500デニール・コーデュラナイロンを使用し、外装のファスナーは雨に強いPUコーティング仕様。「世界最高の荷物運搬道具」を標榜する同ブランドのバックパックだけあって、背負い心地も抜群。容量が24リットルと大きいこともあり、荷物を詰め込んだバックパックは手で持つと重いが、背負うと驚くほど軽く感じられるのだ。独自のハーネスも見逃せない。
発売から売り上げは好調で、「エブリデイキャリー」と呼ばれる同社のライフスタイルカテゴリーのなかで上位に入るという人気ぶり。「30~50代を中心に、モノにこだわりが強い方、特にアクティブなビジネスパーソンがメインの購買層になっている」(ミステリーランチ ブランドマネージャー、関口知秀氏)
(ライター 津田昌宏、写真 野町修平=APT、スタイリング 宇田川雄一)
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