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社員のがん検診率向上 日立システムズの手紙の宛先は

がんになっても働き続けたい~日立システムズ(下)

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ)

働く世代ががんにかかったとき、仕事をどうするかは大きな問題だ。治療のための入院日数は少なくなり、外来で通院しながら治療するケースが増えてきている。治療と仕事の両立がうまくできれば、患者は社会とのつながりを感じられ、働きがいや生きがいを得られる。そのためには、職場におけるがん患者への理解が欠かせない。

自身もがんになったライター、福島恵美が、がんになっても希望を持って働き続けられるヒントを探るシリーズ。前編「社員のがん、制度なくても支援できる 日立システムズ」では日立システムズのがんと就労の両立支援体制について紹介した。後編では同社のがんの予防や早期発見のための取り組みについて、人事総務本部の今村隆さんと保健師・川崎和子さんに聞いた。

がん検診の受診率が向上

――日立システムズでは2018年に全従業員の自宅宛てに、会社の健康に関する取り組みについての手紙を郵送されたそうですね。メールでもよさそうですが、わざわざ自宅に送ったのは何か理由がありますか。

今村 従業員だけでなくご家族にも見てほしい、という思いでご自宅に送りました。乳がんや胃がんなどのがん検診は、オプションとして本人だけでなくご家族も健康保険組合から補助金が出るんです。当社はがんに限らず、従業員の健康に対する主体的な行動を支援する「健康経営」や、働き方改革、ダイバーシティーを進める活動を展開していて、それらの取り組みの案内なども同封しました。

――社内のがん検診の受診率は、がんの治療と仕事の両立支援が始まった2017年ごろの前と後では変わっていますか。

今村 そうですね。2016年度の数字と比べると、18年度は乳がん62.0%、胃がん86.9%、大腸がん87.6%など、受診率はほぼ上がっています(図)。がん検診の中には2年に1度を奨励するものもあるので、毎年受けていない人もいるかと思います。

入社時にピロリ菌や肝炎ウイルスの検査を実施

川崎 従業員の中にはがんが進行して見つかり、長期療養に入って残念ながら復帰が難しくご退職される方もいます。ただ、そのようにならないためにも、早期発見・早期治療に努めていただきたいですし、万が一、がんになってもサポートできる体制が会社にあります。

さらに、当社はがんの予防にも力を入れています。2018年度からは新入社員の入社時に実施する健康診断で、ピロリ菌の検査を始めました。もともと社内の胃がん検診の受診率は高いのですが、この検査でピロリ菌の陰性が確認できたり、陽性であっても除菌したりすることで、将来、胃がんになるリスクが減っていくのではないかと考えます。2019年度からは、肝臓がんの主な原因である肝炎ウイルスの検査も、同じく入社時健診に取り入れています。

検査結果で精密検査の指示を受けた従業員には、私たち保健師がフォローしています。メンタル、フィジカルを問わず、困ったときにはまず思い出してもらえる存在になりたいですし、保健師の活動を社内に周知することが大事だと思っています。

今村 新任課長や新任部長の研修の中でも、保健師らに健康に関する講話をしてもらうことがあります。がんに限らず気になることがあれば、保健師につなげられるように仕向けています。

禁煙チャレンジャーが大幅増のワケ

――この他に、予防の観点から実施している取り組みはありますか。

今村 当社は喫煙所以外の建物内外で全面禁煙しており、喫煙所での禁煙タイムを設けています。2019年から就業中の午前と午後、それぞれ1時間は建物の内外にかかわらず、たばこを吸わないよう促す禁煙タイムを設けています。喫煙者本人の健康によくないのはもちろん、受動喫煙の問題からも始めました。たばこをやめる、たばこの本数を減らすきっかけにしてもらいたいと思っています。

もう一つ、健康保険組合では年に1回、取り組み期間を限定した禁煙プログラムを行っています。19年は禁煙成功者にポイント(ためるとアイテムと交換できる)の加算を付けたところ、申込者が前年の12人に対して80人超に増えました。禁煙に意識が向いたのはいいことですし、がん対策にもなりますから、禁煙策をもっと充実させていきたいところです。

多様な人たちを受け入れる職場づくりを

――がんと就労について、今後はどのような活動を行う予定でしょうか。

今村 日立グループ会社のがん経験者らが講師を務める「がんと就労セミナー」は主な拠点を一巡しているので、必要なところに2巡目をしていこうと考えています。また、2020年にはがんだけでなくダイバーシティーの観点から、病気のある人、育児・介護をしている人、LGBTの人など多様性を受容した働きやすい職場づくりを進めるために、座談会などを開いていきたいと思っています。

がんの治療と仕事の両立についての対策は他の会社でも行われてきていますし、日本全体の動きでもあります。がんと就労の問題に取り組む民間プロジェクト「がんアライ部」で、当社とともに表彰された企業と合同で2019年に事例発表・情報交換会を開いたのですが、社外の人たちとつながるイベントなどをもっとできればいいなと思います。

(ライター 福島恵美、図作成 増田真一)

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