シングルマザー奮闘 不安なく働ける先進企業の条件

2020/3/24

協力企業の1つ、カレーチェーンのゴーゴーカレーグループ(東京・千代田)はひとり親が働きやすい環境を整え、まずは5人ほど採用する。20年度中に全国35の直営店舗中10~15店でシングルマザーを店長にすることを目指す。

飲食業界は夜遅くまで働くイメージがあるが、中川直洋副社長は「店の売り上げの大部分は昼なので、シングルマザーも働きやすいはず」と期待を寄せる。「幹部候補や飲食業界の起業家が現れることも念頭に育成したい」

人材採用からスキルアップまでシングルマザーのニーズに寄り添う企業の取り組みは、多様な人材を戦力に成長を図るダイバーシティー経営そのものだ。同時に意欲ある女性の一層の活躍を促し、キャリア形成を支える役割も担っている。

社会のロールモデルに ~取材を終えて~

労働時間や年収などの希望を全て満たす求人は限られる。一般の求職にも増して、シングルマザーにとっては条件の“引き算”がカギになる。子供の成長に応じて働き方を調整することは、活躍の場を広げていくために欠かせない。

今回の取材で「シングルマザーの営業成績は優秀」「受け皿ではなく戦力として採用している」といった声を多く聞いた。時間の制約が大きいからこそ、限られた時間で高いパフォーマンスを上げようとする。N高で働く服部さんは資金をためて、将来は地方創生に関わる起業を目指している。彼女らは同じ境遇の女性に限らず、働き方改革を進める社会のロールモデルとも言える。人手不足にあえぐ企業はぜひ、有望な人材に目を向けてほしい。

(荒牧寛人)

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