シングルマザー奮闘 不安なく働ける先進企業の条件

2020/3/24
子供2人を育てる服部さんはN高のリモートワークで、子育てと仕事を両立している(2月、福島県伊達市)
子供2人を育てる服部さんはN高のリモートワークで、子育てと仕事を両立している(2月、福島県伊達市)

シングルマザーは育児との兼ね合いから安定した職に就きにくいと見なされがちだ。新型コロナウイルス拡大を受けた政府の休校要請でも大きな打撃を受けた。一方で、子供との暮らしを支えるために仕事を続ける意志が強い人は多い。彼女らを戦力と位置づけて活躍を促す企業の先進事例を取材した。

福島県伊達市に2020年1月に移住した服部ゆきさん(37)は7歳と4歳の子供を育てるひとり親だ。過去に教員や団体職員として働いたが、昨夏からリモートワークを始めた。角川ドワンゴ学園(N高)で教員のサポートや教材の校正などを担う。

シングルマザーが抱える課題の1つが、子供の病気など緊急時に1人で対応する必要があることだ。現在は新型コロナウイルスの拡大に伴い、一斉休校が広がる。子供がいるから柔軟に働きたいと非正規職に就いた人ほど、収入減や失職のリスクは大きい。

現在、服部さんを含む13人の母親が午前9時~午後6時まで自宅で働く。学校行事や子供の看病などで中抜けしたら時間外に補う。「子供が学校を休んでも対応できる。収入が安定し、不安が解消して助かる」

N高はテレワーク環境を整えるなか、シングルマザーのニーズが大きいとみて採用を積極化した。チャットツール上に専用グループを作り、シングルマザーが悩みを解決できる環境を1年ほどかけて用意した。

大東建託は18年からシングルマザーを積極的に採用しており、営業職の女性約350人のうち70人を超える。関西で働く女性(48)は「休暇制度などが充実していて、子供と過ごす時間が確保しやすい」と話す。同社では子の看護休暇を、中学3年生以下の子供の看病に使えるようにした。