テレワークや民泊もOK イケアが渋谷に法人向け店舗

日経クロストレンド

総務省行政評価局総務課長の箕浦龍一氏は「働き方改革を進めている企業の多くは、勤務時間の上限を規制して残業を減らすこと、あるいは仕事を効率化するという従来のスタイルに留まっている印象がある。今まで生活家具で新しい提案をしてきたイケアが、新しい価値をビジネスの世界に提供してくれることに胸が踊る」と期待する。

大阪への出店を検討 店舗拡大にも意欲

イケアは男女平等に配慮した制度や社内風土作りの実現にも力を入れていくという。同店では従業員の60%が女性。20代から50代まで幅広い年齢層が在籍する。「これによりお客様のライフステージに応じたニーズに応えられる」(菊池氏)。今後はメンバーシップが参加できるセミナーやワークショップも開催する予定だ。「女性の活躍」「健康な働き方」など、イケアが企業理念として掲げる「サステナビリティー」に関連した内容のイベントを行う予定だ。

さまざまなテーブルや椅子が用意された「ワークスペース」エリア。この中からアイテムを自由に選ぶこともできる

店内のアイテムはアパレルなど一部を除き同一ブランドでそろえた。渋谷におけるビジネスのターゲット層に合わせた商品をセレクトしているという。低価格は強調するが、すべてがロープライスというわけではなく、企業オーナーの予算に応じたプランニングを展開していく考えだ。

初の法人向けサービスの実店舗を渋谷に構えたイケア・ジャパン。ヘレン社長は「日本で新しい業態を展開する上で、渋谷という都心部に店舗を構えたのは我々にとってユニークな試み。この地は多くのアイデアを持った方が、限られた予算の中で何かを成し遂げようとする場所」とみる。

これまでは郊外を中心に店舗を構えてきたが、「より身近に感じてもらいながら、心地よい暮らしを提供していきたい」というコンセプトの下、20年4月にオープンする原宿店を含め、都市部への出店を進めている。今後の店舗拡大については「現在のところ大阪への出店を考えている。今後については何箇所かは明言はできないが、様子を見ながらできるだけ多く展開していきたい」(ヘレン社長)とのことだ。

(文・写真 中山洋平)

(写真提供:イケア・ジャパン)

[日経クロストレンド 2020年2月27日の記事を再構成]

「マーケ・デジタル戦略」が分かるデジタルメディア、日経クロストレンド

「日経クロストレンド」では「P&Gマフィア」「AIを使ったリアル店舗の逆襲」「クルマ・鉄道を変えるモビリティ革命『MaaS』」「中国ネット企業の実情」など、次の時代を予見するマーケティング・デジタル戦略の特集記事を毎月たっぷりお届け。マーケ担当者に加えて、経営者・役員やIT担当者など、幅広い層に読んでいただいています。


MONO TRENDY連載記事一覧
注目記事
MONO TRENDY連載記事一覧