ジュエリーにルールはない 男性だって身に付けていい

TASAKIの経営形態は真珠という素材を作る第1次産業、加工してジュエリーにする第2次産業、それを社員が販売する第3次産業まで一気通貫して抱えている。だが、多くの日本企業と同様、「商品でも販売でも完璧を求める割には、自分たちがいいものを持っているということをお客さまや市場に伝えきれていない」と山田副社長は不満を覚えていた。そこで海外ジャーナリストを養殖場ツアーに招いてパールジュエリーが誕生するまでのサイクルを観察してもらったり、グラミー賞やアカデミー賞といった有名なアワードに合わせてスタイリスト向けの海外プレゼンテーションを実施したりした。

VIPフロアも設けたロンドンの旗艦店は海外展開の重要拠点となる

そんな取り組みのかいもあって、米国では「パールにこんな面白いデザインがあるのか」と驚きを持って迎えられ、女優やセレブの耳や胸元を飾った。中国人女優がドラマの中で使った「バランス」のピアスや、ウィンブルドン大会でテニスの大坂なおみ選手がつけた「デインジャー」のピアスが話題となり、指名買いも急増した。海外で高まった認知度を盤石なものにしようと、パリやロンドンのハイジュエリー店が立ち並ぶ一角に直営店も開設した。

今後の焦点は若い世代の顧客獲得、さらにメンズジュエリーの充実だ。近年のファッションショーで目立つのが、メンズコレクションのランウエーに男性モデルがパールを付けて登場する姿。クリエーティブ・ディレクターのプラバル・グルン氏も自身のコレクションでパールのネックレスを使う。英国の人気ポップグループ、ワンダイレクションのボーカルのハリー・スタイルズをはじめ、真珠のネックレスをトレードマークのように愛用する男性セレブも珍しくない。

「顧客とともに年をとり、尻すぼみになるのが一番だめ」。ジュエリーにルールはない。男性だって身に付けていい。そんなメッセージを積極的に発信していく意気込みだ。

(Men's Fashion編集長 松本和佳)

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