波乱局面でリスク抑制が強み バランス型投信に脚光QUICK資産運用研究所 清家武

バランス型投信は投資対象である株式、債券、REITの価格が景気局面によって循環的に変動しやすい。例えば景気拡大期に株式やREITの価格は上昇し、景気後退期には債券価格が上がる傾向がある。1つの資産に投資資金を集中した場合、値上がりすれば大きな収益が得られる半面、値下がりすると損失も大きくなる可能性があるがバランス型投信に投資することで、こうしたリスクを軽減できる。また値動きの異なる複数の資産へ分散投資することで、それぞれの資産の値動きが相殺される効果によって価格変動リスクの低減も期待できる。

先物でリターン拡大狙うタイプが上位に

バランス型投信は「リバランス型」「リアロケーション型」「レバレッジ型」の3タイプに大別できる。リバランス型は当初設定したモデル配分比率を基準に運用する。相場の変動によって比率が上昇した資産は売却し、低下した資産は買い増して当初の配分比率に戻すリバランスを定期的に実施する。

リアロケーション型は市場で景気の先行きなどに強気な見方が優勢な場合は株式やREITの配分を増やし、弱気な見方が優勢な場合は債券の配分を増やすといった市場環境の変化に応じて機動的に資産配分をすることで、収益獲得機会の拡大を追求する。

レバレッジ型は株式や債券の先物などのデリバティブ(金融派生商品)も活用し、リスクを抑えながら効率的にリターンを狙う。10年前くらいまでバランス型投信の多くはリバランス型だったが、5年ほど前からリアロケーション型が増加した。この1年ではレバレッジ型が目立ってきている。ETF、確定拠出年金(DC)専用を除くバランス型投信を対象に年間資金流入額でランキングすると、レバレッジ型は上位10本のうち4本を占めた。

1位と3位に入った日興「グローバル3倍3分法ファンド」は投資資金の8割を現物で運用し、残り2割の現金の一部を証拠金として先物で運用することで純資産の3倍相当額に投資する。債券先物の投資比率が高いため、先進国の債券価格の上昇(金利の下落)が基準価格の上昇に寄与する。

「グローバル3倍3分法ファンド」は常に同じ倍率のレバレッジを効かせる「固定レバレッジ型」であるのに対し、5位の野村「ダブル・ブレイン」や7位の大和「マンAHLスマート・レバレッジ戦略ファンド」はマーケットの状況を見ながら機動的に運用し、レバレッジ倍率が常に変化する「機動的レバレッジ型」だ。

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