2008年10月1日までの平均14.1年間で、5339人が死亡していました。年齢、性別、摂取熱量、BMI、運動量、喫煙習慣、学歴、結婚歴、糖尿病歴、高血圧歴、飲酒習慣、塩分摂取量を考慮したうえで、ポリフェノール摂取量が最も多かったQ4群の総死亡のリスクを最も少なかったQ1群と比較したところ、7%低くなっていました(表1参照)。

(データ出典:Eur J Nutr. 2019 Nov 15. doi: 10.1007/s00394-019-02136-9.)

脳卒中による死亡とポリフェノール摂取量は逆相関関係

Q4群では、心血管疾患死亡のリスクも有意に低くなっていました。特に、脳卒中による死亡とポリフェノール摂取量の間の逆相関関係が強力でした。一方で、ポリフェノールの総摂取量とがん死亡リスクの間には有意な関係は見られませんでした。

他の原因による死亡のなかでは、消化器疾患による死亡との間に逆相関関係が見られました。また、統計学的有意差は見られませんでしたが、呼吸器疾患による死亡と感染症による死亡のリスクも、ポリフェノール摂取量が多い人々で低下傾向を示しました。

今回の研究は、食生活を通じたポリフェノール総摂取量が多い人ほど、総死亡や脳卒中、消化器疾患による死亡のリスクが低いことを示しました。

論文は、2019年11月15日付のEuropean Journal of Nutrition誌電子版に掲載されています[注2]

なお、食品ごとのポリフェノール含有量については、独立行政法人国民生活センターが行ったテスト結果が参考になります[注3]

[注2]Taguchi C, et al. Eur J Nutr. 2019 Nov 15. doi: 10.1007/s00394-019-02136-9.

[注3]独立行政法人国民生活センター「ポリフェノール含有食品の商品テスト結果」

大西淳子
医学ジャーナリスト。筑波大学(第二学群・生物学類・医生物学専攻)卒、同大学大学院博士課程(生物科学研究科・生物物理化学専攻)修了。理学博士。公益財団法人エイズ予防財団のリサーチ・レジデントを経てフリーライター、現在に至る。研究者や医療従事者向けの専門的な記事から、科学や健康に関する一般向けの読み物まで、幅広く執筆。

[日経Gooday2020年2月19日付記事を再構成]

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