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ポリフェノール摂取量多い人 死亡リスク低さ明確に

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ)

食事から摂取するポリフェノールの量が多い人ほど死亡リスクが低いことが、日本人を対象にした大規模研究で明らかになりました。

日本人のポリフェノール摂取量と死亡リスクの関係は?

ポリフェノールは、ほとんどの植物に含まれる色素や苦味の成分の総称で、抗酸化作用、抗炎症作用、抗菌作用などを持ち、糖代謝と脂質代謝の制御や、血管の機能の制御などにも役割を果たすことが知られています。これまでの研究では、ポリフェノールの摂取が、心血管疾患(心筋梗塞や脳卒中など)や一部のがんなどのリスクを減らし、あらゆる原因による死亡(総死亡)のリスクも低下させる可能性が示されていました。

ポリフェノールと一口に言っても、いろいろな種類があります。たとえば、ブルーベリーやワインに含まれるアントシアニン、緑茶に含まれるカテキン、大豆に含まれるイソフラボン、コーヒーに含まれるクロロゲン酸、チョコレートに含まれるカカオポリフェノールなどが、ポリフェノールに分類されます。

これまでに行われた、ポリフェノールが健康に利益をもたらすことを示した研究は、その多くが特定のポリフェノールに注目していました。また、日本人や東洋人を対象に、あらゆるポリフェノールの総摂取量と死亡の関係を調べる研究は行われていませんでした。そこで、お茶の水女子大学の田口千恵氏らは、日本人の集団を追跡して、ポリフェノールの総摂取量と、その後の総死亡、心血管疾患による死亡、がんによる死亡、その他の原因による死亡の関係を検討することにしました。

摂取量が最も多いグループで死亡リスクが7%低下

分析対象としたのは、岐阜県高山市で行われている大規模疫学研究「高山スタディ」の参加者[注1]のうち、登録時点でがん、脳卒中、虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症)にかかっておらず、必要なデータがそろっていた2万9079人(男性1万3355人と女性1万5724人)です。

最初に、年齢や性別、喫煙習慣、運動習慣、病歴などを調査しました。同時に、過去1年間の食事の内容を、半定量的食物摂取頻度調査票を用いて調べ、そこからポリフェノールの総摂取量を推定しました。

ポリフェノール総摂取量の平均は、1日当たり759mg(レンジは18~4176mg)でした。参加者全員を、ポリフェノールの総摂取量が少ない人から多い人まで順番に並べて、4つのグループに分けました。摂取量が最も少なかった集団(Q1群)の総摂取量の平均は501.9mg/日未満で、少ないほうから2番目の集団(Q2群)では501.9~705.7mg/日、多いほうから2番目の集団(Q3群)は705.7~951.6mg/日、最も多かった集団(Q4群)は951.6mg/日超でした。Q1群とQ4群の摂取量の差は、主に、コーヒーや緑茶などの飲物の摂取量の差に由来していました。

[注1]1992年に岐阜県高山市に住んでいた35歳以上の男女3万1552人。

2008年10月1日までの平均14.1年間で、5339人が死亡していました。年齢、性別、摂取熱量、BMI、運動量、喫煙習慣、学歴、結婚歴、糖尿病歴、高血圧歴、飲酒習慣、塩分摂取量を考慮したうえで、ポリフェノール摂取量が最も多かったQ4群の総死亡のリスクを最も少なかったQ1群と比較したところ、7%低くなっていました(表1参照)。

脳卒中による死亡とポリフェノール摂取量は逆相関関係

Q4群では、心血管疾患死亡のリスクも有意に低くなっていました。特に、脳卒中による死亡とポリフェノール摂取量の間の逆相関関係が強力でした。一方で、ポリフェノールの総摂取量とがん死亡リスクの間には有意な関係は見られませんでした。

他の原因による死亡のなかでは、消化器疾患による死亡との間に逆相関関係が見られました。また、統計学的有意差は見られませんでしたが、呼吸器疾患による死亡と感染症による死亡のリスクも、ポリフェノール摂取量が多い人々で低下傾向を示しました。

今回の研究は、食生活を通じたポリフェノール総摂取量が多い人ほど、総死亡や脳卒中、消化器疾患による死亡のリスクが低いことを示しました。

論文は、2019年11月15日付のEuropean Journal of Nutrition誌電子版に掲載されています[注2]

なお、食品ごとのポリフェノール含有量については、独立行政法人国民生活センターが行ったテスト結果が参考になります[注3]

[注2]Taguchi C, et al. Eur J Nutr. 2019 Nov 15. doi: 10.1007/s00394-019-02136-9.

[注3]独立行政法人国民生活センター「ポリフェノール含有食品の商品テスト結果」

大西淳子
医学ジャーナリスト。筑波大学(第二学群・生物学類・医生物学専攻)卒、同大学大学院博士課程(生物科学研究科・生物物理化学専攻)修了。理学博士。公益財団法人エイズ予防財団のリサーチ・レジデントを経てフリーライター、現在に至る。研究者や医療従事者向けの専門的な記事から、科学や健康に関する一般向けの読み物まで、幅広く執筆。

[日経Gooday2020年2月19日付記事を再構成]

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