文学部卒がAIベンチャー 技術者と一緒に課題解決ベンチャー企業に転職しました(4)

――異動から約2年半で転職しました。

「ちょうど、ビッグデータやデータサイエンティストといった言葉が聞かれるようになった時期で当時私は31歳。このまま教育と介護のデータを扱う、限られた分野の専門家になるのか、幅広いフィールドでデータを使った仕事をしていくのか――。人生の岐路に立たされた気がしていました。『さまざまなことに挑戦したい』という思いが強く、専門家タイプではなく『ゼネラリスト』と自覚していましたし、データを使った多様なマーケティングの経験を積むことが大きな武器になると考え、『転職したほうがよい』と結論づけました」

「転職先は大手人材サービス系列のデータベース会社で、人材紹介会社の紹介でした。ビッグデータの分析部門で、データをマーケティングに活用してビジネスにつなげていく部分を担当しました」

「今の仕事を通して『ビジネスと技術』をつなぐ役割の重要性やその難しさを感じているので、いずれはそうした人材の育成やチームづくりに取り組んでみたい」

――2つ目の会社は約1年半で辞めました。

「文系の人間にとってハードルが非常に高かったといえます。まわりはデータエンジニアやデータアナリストといった理系人材がほとんどで、専門用語を理解しないと、打ち合わせで何を話しているのかも分かりません。システムで問題が起きたとき、作業は専門家に任せるとしても、少なくとも何がどうおかしいのか、どう対処すべきかは、理解しておかないといけません。文系ならではの苦労が多々ありました」

「2つ目の会社に入社して約1年後、将来に備えて登録していた転職サイト会社から『一度お会いできませんか』と連絡がありました。その会社との面談だと思い、軽い気持ちで同意しましたが、実際はラボロ・エーアイとの面会とわかり、少し焦りました」

「共同創業者の2人と会ってみると、AIとビジネスの両方に精通していて、すっかり魅了されてしまいました。当時の同僚にAIにたけた人材はたくさんいましたが、AIとビジネスの両方の知識を兼ね備えた人材はほとんどいません。ロールモデルを探しあぐねていたところだったので、印象的な出会いとなりました。この面会を経て、『この人たちと働けば、理想とする人材になれるのではないか』と、気持ちが転職に大きく傾きました」

新規事業立ち上げの面白さが忘れられなかった

――当時のラボロ・エーアイは創業3年目で社員は4人でした。大手企業からスタートアップへの転職に不安はありませんでしたか。

「もともと2つ目の会社に骨をうずめるつもりはなく、3、4年経験を積んだ上でベンチャーへ転職しようと心に決めていました。1社目で新規事業を一から立ち上げた際の面白さが忘れられなかったからです。そうしたことから転職では、創業間もないスタートアップを希望していたので、ラボロ・エーアイはぴったりでした」

「会社はすぐにではなく、1年ほど後に入社する選択肢も提示してくれましたが、『一から仕事をつくるプロセスを経験するには今がベスト』と腹をくくり、面会から2、3カ月で入社を決めました。年収がこれまでの大手2社とさほど変わらなかったことも安心材料でした。1回目の転職時は心配していた両親も2回目とあってか特に反対もせず、応援してくれました」

――現在、どのような業務を担当していますか。

「顧客企業の課題を整理し、AIを使った解決策を提案したうえで、導入支援に取り組む『ソリューションデザイナ』という仕事です。聞きなれない職種だと思いますが、営業とコンサルタント、プロジェクトマネジャーを兼務しているようなイメージです」

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