パソコン春モデルに搭載機ずらり 次世代CPU実力検証

日経PC21

●CPUのコア数が多いと、どんなときメリットがあるの?

コア数の違いは性能にどう影響するのか。デスクトップ向けの「コアi5-9600K」を2コア、4コア、6コアで動作させ検証してみた。

まずはビジネスアプリの処理性能を検証する「PCMark 10 Applications」のスコアを見ていこう。結果はグラフの通り、「エクセル」のスコアはコア数が増えるごとに確実に向上している。エクセルに関してはコア数が多いほど快適になると考えてよいだろう。

「PCMark 10 Applications」を実行してみた。エクセルはコア数に比例してスコアも向上している。一方、ワードは2コアから4コアでは順当に性能が向上しているが、4コアと6コアではスコアが逆転している。必ずしもコア数が多いほうが快適とはいえない

一方、「ワード」は2コアから4コアでは順当にスコアが向上したものの、4コアと6コアではスコアが逆転している。これはCPUのコア数に応じて処理を分割する際に、余分な負荷が生じていることを意味すると考えられる。なお、掲載していないが「エッジ」のスコアも同様であった。つまり、ワードやエッジのようなCPUパワーをあまり必要としないアプリの場合は、必ずしもコア数が多ければ良いとは限らないということである。この点はぜひ覚えておきたい。

写真編集や動画編集などのCPUパワーを要する作業では、やはりコア数が多いほど処理性能が高くなる。特にCPUパワーを要する動画処理ではその差は大きい。ただし、2コアから4コアより、4コアから6コアのほうが性能向上比率は下がる。

「TMPGEnc Video Mastering Works 7 」で動画ファイル形式の変換にかかった時間を計測。4コアと6コアでも処理時間に大きな差が出ている。動画編集などの重い作業ではコア数が多ければ多いほど快適になることがわかる

●「ライゼン」ってどんなCPU? コアiとの性能差は?

インテルの「コアi」に対抗するAMDのCPUが「ライゼン」だ。現在、ノート向けとしては、第2世代となるライゼン3000シリーズの「7」「5」「3」の3モデルが提供されている。AMDは、かつてインテルと業界の盟主の座を争ったこともある老舗のCPUメーカー。長らくCPU開発においてインテルに後れを取っていたが、17年、高性能なライゼンの開発に成功。再びインテルのライバルとして浮上してきた。

現在、ライゼンは、インテル製CPUの供給不足もあり、順調にシェアを伸ばしている。マイクロソフトはフラグシップモデルの「サーフェス ラップトップ3 15インチ」に採用、NECなどの国内メーカーも搭載パソコンを増やしている。

マイクロソフトは自社のフラグシップモデルにライゼンを採用。NECなどの国内メーカーもライゼン搭載ノートパソコンを発売している。インテルCPUの供給不足もあり、今後はライゼン搭載パソコンがさらに増えるとみられている

気になる性能について実際にテストしたところ、Ice Lakeのコアiに対しワード、エクセルの処理性能ともやや劣る結果となった。ただし、ライゼン搭載ノートは同グレードのコアi搭載ノートに比べ2万~3万円くらい低価格なので、スコアの差を考えるとコストパフォーマンスは高い。

今回は「ライゼン5 3580U」と「コアi5-1035G7(第10世代Ice Lake)」の性能を比較してみた。グラフは「PCMark 10 Applications 」のテスト結果。コアi5が、ワード、エクセルともスコアで勝っているものの、その差はそれほど大きくはない

なお、さらに高性能な第3世代ライゼン4000シリーズを搭載したノートパソコンも近々登場予定。20年は、ライゼンのシェアがさらに拡大するとみられている。

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