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アウディRS Q3 悪路も安定走行の5気筒4WD

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NIKKEI STYLE

webCG

日本未導入の新型「アウディQ3」をベースに、アウディスポーツが手を加えたハイパフォーマンスSUV「RS Q3」が早くも登場。ファストバックスタイルの「RS Q3スポーツバック」とも合わせ、冬のスウェーデンでその実力を確かめた。

"あの名車"が生まれて今年で40周年

今年2020年は "クワトロ40周年"に当たるという。4WDと5気筒エンジンの組み合わせで当時のWRC(世界ラリー選手権)を席巻した「アウディ・クワトロ」の系譜を今にうけつぐ受け継ぐSUVが、RS Q3とRS Q3スポーツバックだ。

RS Q3は、MQBプラットフォームがベースのコンパクトSUV、Q3をベースに、アウディスポーツGmbHが「RS」モデルへと仕立てたシリーズのトップモデルだ。2代目となった新型では、ベースのQ3にクーペスタイルのQ3スポーツバックというバリエーションが用意されたことを受け、RSモデルにも2つのボディータイプが設定されている。

しかし、アウディのSUVクーペといえば「Q2」や「Q8」など偶数があてがわれてきた経緯がある中で、スポーツバックという名称が用いられている。これまでの法則から「Q4」としたほうがわかりやすい気もするが、「A4」などのMLB系プラットフォームをベースとした上位のSUVクーペの商品展開が予定されているのか、はたまたアルファロメオの4WDシステムの登録商標と干渉するのか、本当の理由は定かではない。

RS Q3とRS Q3スポーツバックの国際試乗会は、スウェーデンのアルヴィッツヤウルで行われた。ストックホルムから北へ約900kmのこの地の冬は、一面氷と雪で覆われており、欧州メーカーやサプライヤーの寒冷地テストの場としても知られている。またメルセデスやBMW、フォルクスワーゲン、ジャガーランドローバーといった数々のブランドが一般向けにドライビング講習会を実施しており、日本からもオーロラ見学を盛り込んだツアーが組まれることもある。

各所に施された"RS専用"のデザインや装備

RS Q3と同スポーツバックのボディーサイズは、前者が全長×全幅×全高=4506×1851×1602mmなのに対し、後者は4507×1851×1557mmと、全長×全幅はほぼ同一。全高はスポーツバックのほうが45mm低い。ホイールアーチは標準モデルに比べ10mm拡大しており、ブリスターフェンダーがより強調されている。

エクステリアにはブラックスタイリングパッケージが標準装備されており、グリルの上部には「スポーツクワトロ」をモチーフにしたスリットが入る。サイドミラー、ウィンドウフレーム、アルミホイール、そしてアウディの4リングスまでブラックアウトする念の入れようだ。通常のシルバー基調の仕様もオプション設定されている。

RS Q3の標準モデルとクーペバージョンを一目で見分けるポイントは、ルーフレールの有無だ。それからサイドウィンドウグラフィックに目をやれば、スポーツバックのそれはリアエンドでキックアップし、Cピラーも細くデザイン処理されていることがわかる。またリアバンパーにもスポーツバックのみブラックインサートの加飾が施されている。

インテリアデザインは基本的に同一だ。フラットボトムのRS専用ステリングの奥には、12.3インチ液晶の「アウディバーチャルコックピット」がのぞく。通常の速度計や回転計、カーナビゲーションなどのほかに、RS専用の機能としてシフトインジケーター、トルク、パワー、ラップタイム、Gフォースなども表示可能。そして試乗車には、肌触りのよいファインナッパレザーを採用したオプションの「RSスポーツシート」が装着されていた。

進化を続ける2.5リッター直5エンジン

両者の機能的な差異は後席空間にある。後席の頭上スペースのゆとりは、身長178cmの大人がすわって前者はこぶしひとつ分、後者は手のひら1枚くらいといったところ。窓面積の大きさもあってRS Q3のほうが広いし開放感もある。その点、スポーツバックは標準モデルに一歩譲るが、それはデザイン上いたしかたないところだ。ラゲッジスペースの容量は通常時は530リッターと共通。後席を格納すると、RS Q3は1525リッター、RS Q3スポーツバックは1400リッターとなる。

パワートレインは「RS 3」や「TT RS」などにも採用されてきた2.5リッター5気筒直噴ターボエンジンに7段Sトロニックを組み合わせる。駆動方式はもちろん「クワトロ」フルタイム4WDだ。エンジンの最高出力は、先代比で60PSアップの400PSに到達、最大トルクは30N・mアップの480N・m、0-100km/h加速は4.8秒から4.5秒に短縮された。

9年連続で「エンジン・オブ・ザ・イヤー」を受賞し、アウディが"モダンクラシック"と呼ぶこのエンジンは、クワトロの系譜を受け継ぐものとして今も改良の手が加えられている。 クランクケースのアルミ化をはじめ、オイルパン上部もマグネシウムに。それ以外にもクランクシャフトやフライホイールの改良で、従来モデルより26kgもの軽量化を達成している。またシリンダーライナーをプラズマコーティングして内部摩擦を軽減するなど、出力の向上とエミッションへの対策も施される。

SUVであることを忘れさせるドライブフィール

アルヴィッツヤウルは限りなく北極圏に近い場所ということもあり、スパイクタイヤの使用が認められている。したがって、今回の試乗車にはすべてスパイクタイヤが装着されていた。まず一般道でスポーツバックに乗る。走りだしてすぐに、アイポイントの高いSUVを運転している感覚はなくなった。

スパイクタイヤにも慣れ、徐々にペースを上げる。ドライブモードをオートにしておけば、足まわりはしなやかに動きながら、コーナーをほとんどロールすることなくクリアしていく。ブレーキの踏み応えも良好で、雪上であってもまったく不安なく止まることができる。少々荒っぽい運転をしても、とっちらかるようなことはなく、極めて安定した挙動をみせた。

1-2-4-5-3の順で点火し、独特のサウンドを奏でる5気筒エンジンは、一般道を普通に走っているぶんにはほとんど"主張"しない。年々厳しくなる騒音規制にアジャストすべくチューニングされているという。

RSモデルの本領を発揮すべく、凍結した湖の上につくられた特設コースへと向かった。ここでスポーツバックから標準モデルへと乗り換える。その瞬間は「わずかに重心が高いかな」という印象を受けたが、しばらく走るとその感覚もなくなった。ちなみに、空車重量は標準モデルが1715kg、スポーツバックは1700kgである。

氷雪路で実感するバランスのよさ

新型のRS Q3には、「コンフォート」や「ダイナミック」といった既存のドライブモードに加えて、「RS1」「RS2」という2つのモードが追加された。これは、パワートレインやサスペンション、ステアリング、エンジンサウンドなどに、あらかじめ任意の制御を設定しておくと、ステアリングのRSボタンで瞬時にそれを呼び出せるというものだ。これらをすべてダイナミックに設定し、ESC(エレクトロニックスタビリゼーションコントロール)を3秒長押しすれば、ESCは完全にキャンセルされる。5気筒エンジンもリズムよく本来の音を奏でる。

いくつかのコースが用意されている中、一周約2.5kmの高速トラックに向かう。100km/hを超えるような高速コーナーと、氷が露出したすべりやすいタイトコーナーが組み合わされた周回路だ。クワトロシステムは後軸への動力伝達に電子制御油圧式マルチプレートクラッチを用いたもので、それは前後重量配分を最適化するため、リアアクスルに配置されている。必要に応じて駆動力の50~100%をリアに配分し、特にこうしたコースでは積極的に後輪を駆動する。

コースに慣れてくると、ブレーキを使ってのターンインからやアクセルオフでの荷重移動など、いろんな場面でドリフトが楽しめるようになる。ノーズの重さを感じさせることなく、カウンター量少なめできれいに旋回するさまからは、このクルマのバランスのよさが伝わってくる。RS専用にチューニングされたステアリングの利きもよく、大きくスライドした状態からのリカバーもしやすい。スパイクタイヤの恩恵も大きいけれど、45分走り続けて一度も飛び出したりスピンしたりすることがなかったのには驚いた。

RS 3しかりTT RSしかり、"クワトロ+5気筒"というパッケージには、クルマ好きの心をつかんではなさない何かが宿っているのだと思う。RS Q3とRS Q3スポーツバックは、2020年内に国内導入予定だ。

(ライター 藤野太一)

テスト車のデータ


アウディRS Q3
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4506×1851×1602mm
ホイールベース:2681mm
車重:1715kg(空車重量)
駆動方式:4WD
エンジン:2.5リッター直5 DOHC 20バルブ ターボ
トランスミッション:7段AT
最高出力:400PS(294kW)/5850-7000rpm
最大トルク:480N・m(48.9kgf・m)/1950-5850rpm
タイヤ:(前)255/40R20 101H XL/(後)255/40R20 101H XL(ミシュランX-ICEノース4)
燃費:8.9-8.8リッター/100km(約11.2-11.4km/リッター、欧州複合モード)


アウディRS Q3スポーツバック
ボディーサイズ:全長×全幅×全高=4507×1851×1557mm
ホイールベース:2681mm
車重:1700kg(空車重量)
駆動方式:4WD
エンジン:2.5リッター直5 DOHC 20バルブ ターボ
トランスミッション:7段AT
最高出力:400PS(294kW)/5850-7000rpm
最大トルク:480N・m(48.9kgf・m)/1950-5850rpm
タイヤ:(前)255/40R20 101H XL/(後)255/40R20 101H XL(ミシュランX-ICEノース4)
燃費:8.9-8.8リッター/100km(約11.2-11.4km/リッター、欧州複合モード)

[webCG 2020年2月21日の記事を再構成]

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