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写真はイメージ =PIXTA

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社会人と学生との違いはたくさんありますが、わかっておくと面白い視点の一つが「評価」です。学生は試験で評価されますが、社会人は人事で評価されます。学生は自分の努力で評価されるのですが、社会人は案外そうではなかったりします。

頑張ったら報われる、わけではない社会人

学生時代の評価とはほとんどが自分の行動に対するもので、努力の量とか持って生まれた才能などで定まることが大半です。

やるべき作業もたいていは決まっています。教科書を熟読することに加え、参考文献も読み漁って自分のものにすれば、学校のテストで高い点数を取れるようになります。暗記も重要かもしれません。

けれども勉強をサボってしまったら点数は低いまま。とはいえ、それらは自分が選んだ行動の結果ですから、まあ仕方ない、とあきらめもつきます。

一方、社会人になって受ける評価には、上司との相性とか、先輩・同僚・後輩たちの存在とか、お客様の要望とか、さらには世の中の変化などが密接に関係してきます。タイミングとかスピードも重要ですよね。

同じように頑張って努力して資料も集めてヒアリングもして、提案内容は競合よりも良いものができたとします。なのにコンペの結果は競合に敗北。その理由が、競合他社の営業の方がいつ連絡してもすぐに対応してくれるから、というものだったりする場合もあるわけです。

小難しい理屈を出すまでもなく、評価とは他人が一方的に行うものです。そのための物差しがはっきりしている学校に対し、社会人では物差しも一定ではありません。だから評価に対して納得できない場合があるのも事実です。

なのにその影響はとても大きいのです。評価は一時点だけにとどまらず、その後も尾を引くことになります。

社会人の成功は循環で決まる

もしはっきりした結果に基づき評価をしたいのなら、それは可能です。

営業のように数字で測ることができない場合にどうするんだ、とおっしゃる方もいらっしゃいますが、そんな場合の評価の方法論だって、じつはもうしっかり確立しています。だから、やろうと思えば「差がはっきりする評価」を徹底することは可能なのです。けれどもそのことを徹底した結果はどうなるでしょう。

社会人としての成功や出世は、実は循環によって説明ができます。

良い評価結果と悪い評価結果は、その先に、良い仕事と悪い仕事とを持ってきます。また、印象そのものが変化するので、その人に対する見方自体が変わってきます。

たまたま最初に「良い評価を得た」人は、良い評判を得ます。そしてそのあとの社会人生活が好循環に入りやすくなります。

逆に「悪い評価を得た」人は、悪循環に入ることになります。

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