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世界初、徒歩とスキーによる単独南極横断を達成

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ナショナルジオグラフィック日本版

米国のコリン・オブレイディ氏が世界で初めて、単独、無支援での南極大陸横断を成し遂げた。2018年11月3日に出発し、54日目の12月26日に太平洋側のロス棚氷に到着した。

オブレイディ氏は自身の筋力だけを頼りに、地球上で最も寒くて風が強い、最果ての大陸を、重さ136キロ以上のそりをスキーで引きながら横断。大西洋側から太平洋側まで、南極点経由で約1500キロを踏破した。最後の2日間はラストスパートをかけ、それまでの1日平均の5倍近いペースで約130キロ進み、東部標準時12月26日午後1時少し前(日本時間12月27日午前3時前)、南極横断山脈からロス棚氷に到達し、南極横断の歴史にその名を刻んだ。

オブレイディ氏と同じ11月3日から、英陸軍大尉ルイス・ラッド氏(49歳)も同じ偉業を目指して競っていた。この長く危険な旅の最終週、オブレイディ氏とラッド氏は、生命を脅かすほどの冷たい風とホワイトアウトに襲われた。今回の挑戦でどんどん痩せ細っていく中、2人は風が吹き荒れる真っ白な凍てついた世界を1日13時間進んだ。ラッド氏はただでさえ細いウエストが13センチ近く細くなったという。あまりに視界が悪く、目の前の地面すら見えないこともあった。

1カ月半のあいだ、氷点下でのスキーとキャンプを経験してきたラッド氏だが、毎晩恒例の報告で「まったく、容赦ない寒さです」と心境を語ったほどだ。

最後の4日間は晴天に恵まれ、寒さは厳しかったものの、ようやく視界が開けた。氷に覆われた南極横断山脈の尾根が遠くに見え、ラッド氏は「とても感動的な瞬間」と表現した。

2017年、ラッド氏の友人ヘンリー・ワースリー氏が偉業達成を目前にしながら、救急隊に救助されたのは、この近くの地点だった。ワースリー氏は搬送先で死亡した。「今日はヘンリーのことを考えていました……ヘンリーの旗と家紋が付いた旗も持ってきました。彼が旅の間いつも持っていたもので、(ヘンリーの妻)ジョアンナが貸してくれました。私にとって、この旗をゴールまで運ぶことは本当に重要なことです。必ず運んでみせます」

その後の3日間で、極地探検の経験が豊富な年上のラッド氏がオブレイディ氏に迫り、ドラマティックな幕引きの舞台が整った。ところが、52日目、オブレイディ氏の日課になっていた夕方の投稿がなく、遠くから見守る人々を心配させた後、午前1時、彼はある宣言を行った。

「今朝、ゴールから約130キロの地点で目覚め……一見不可能な疑問が頭に浮かびました。最後まで一気に進めるだろうかという疑問です」

南極は夏でも氷点下だが、太陽は沈まない。オブレイディ氏は世界最大の氷帽で、歴史的な大陸横断を最初に成し遂げるのは誰かという問題の答えを出した。

「やってみせます」とオブレイディ氏は宣言した。「これから休みなく進み、ゴールまでの130キロを一気に駆け抜けようと思います。現在、18時間で80キロ弱進んだところです」

氷の大陸をスキーで横断することは多くの危険を伴う。どこに深いクレバスが待ち受けているかわからず、骨の髄まで凍りそうな気温はどんなに健康な人の命でも奪う。2カ月近くにわたって超人的な旅を続けた後、このような環境で130キロを駆け抜けるというのは考えられないことだ。しかし、自身の探検を「不可能第一主義」と呼び、しばしば「私たちは皆、未開発の潜在能力を隠し持っています」と断言するオブレイディ氏は、その言葉を体現してみせた。オブレイディ氏は30時間以上休まずスキーを走らせ、ロス棚氷に到達し、世界初の人力による単独での南極横断を成し遂げた。

一方、ラッド氏はクリスマスの夜、ゴールまで約130キロだと報告した。「状況、路面、天気が許せば」、3日間かけて進む予定だ。オブレイディ氏の大胆さとは対照的に、53日間、すでに世界一過酷な環境で体力の限界に挑戦し続けてきたラッド氏にとっては、非常に大きな挑戦となる。

それがラッド氏の計画だ。「南極のことはわかりません。何が起こるか予想もつきません」

ラッド氏は56日目となる12月29日、ロス棚氷に到着し、2人目の単独、無支援での南極大陸横断をなし遂げた。オブレイディ氏はラッド氏の到着を待っており、ラッド氏の到着を歓迎した。

(文 AARON TEASDALE、訳 米井香織、日経ナショナル ジオグラフィック社)

[ナショナル ジオグラフィック ニュース 2018年12月28日付]

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