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サンリオエンターテイメント社長 小巻亜矢氏

サンリオエンターテイメント社長 小巻亜矢氏

サンリオの屋内型施設「サンリオピューロランド」(東京都多摩市)が活況だ。園内ではハローキティなどのサンリオキャラクターが客を出迎え、記念写真を撮る行列ができる。子供連れだけでなく大人のファンもすっかり定着し、平日でも客が途切れることがない。しかし、かつてピューロランドは業績が長く低迷し、閉園したほうがいいとまでささやかれていた。着任から4年で平日の入場者数を4倍に増加、業績をV字回復させた立役者が運営会社であるサンリオエンターテイメント(同)の小巻亜矢社長。負のスパイラルを断ち切ったのは、対話の力だ。

◇  ◇  ◇

――立て直しのために2014年6月、サンリオエンターテイメントに顧問として着任、平日入場者数を2014年度から4年間で4倍に増やしました。

「大学を卒業してサンリオに入社したあと、すぐに結婚で退職したのですが、03年にサンリオの関連会社に復帰しました。しばらくしたころから、ピューロランドの経営が思わしくなく、中の雰囲気も散々だという話が聞こえてくるようになったんです。子供が小さいころによく遊びに行っていましたから、久しぶりに見にいきました」

「たしかに雰囲気は暗い。スタッフの受け答えもなっていない。けれど、ショーのレベルは高くてダンスもキレキレだった。ここまで低迷したら、この先良くなるだけじゃないか。そう思って、ゲスト目線で課題と解決策についてまとめた文章をサンリオの辻信太郎社長に渡したのです」

――そして、小巻さんに白羽の矢が立った。

「辻社長から『君がやってみるか』と。長年低迷しているところに、エンターテインメント業界は素人の私がいきなり入ったのですから、最初は完全にアウェーでした」

愚直なまでに一人ひとりから話を聞く

――かなり高いハードルに挑まなければならない状況です。まず何から始めたのですか。

「愚直なまでに話を聞きました。スタッフ一人ひとりに話を聞いたんです。聞く、聞く、聞くの日々でした」

――課題のヒアリングをしたのでしょうか。

「違うんです。まずは気持ちを聞きたかったのです。ピューロランドで働いてきて、何が一番楽しかったか。大変だったことはなにか。経営が低迷して会社を辞めた人もたくさんいたのに、どうして残ってくれていたのか」

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