「職人家電」家メシでプロの味 オムレツや焼き鳥OK戸井田園子の白物家電トレンドキーワード

職人しかできないような技術を再現した「職人家電」が増えている
職人しかできないような技術を再現した「職人家電」が増えている

より便利に、使いやすくするために「多機能」へ進化してきた白物家電。しかし「最近、あえて単機能にこだわる家電が増えている」と、家電コーディネーターの戸井田園子さんは解説します。家電の進化をキーワードで解説する連載、前回の「脱・休家電」に続いて取り上げるのは「職人家電」です。

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家電の新製品は、これまでさまざまな機能を備えた「多機能性」が重視されてきました。しかし、最近は潮目が変わり、「多機能」ではなく「単機能」が注目されています。

「単機能」といっても、一般的な家電から1つの機能を取り出しただけというわけではありません。1つの機能にこだわり、徹底的にクオリティーをアップさせた家電。いわばその道のプロ、職人しかできないような技術を再現した「職人家電」が増えているのです。

土鍋のおいしさを追求「かまどさん電気」

かまどさん電気(シロカ)。直販価格6万5780円(※公式サイトでは8万6184円。Amazonシロカ公式ショップ&長谷園公式サイトでは6万5780円)

例えばシロカの「かまどさん電気」。家電メーカー各社からさまざまな高級炊飯ジャーが発売されていますが、「かまどさん電気」は「ごはんを炊く以外のことが一切できない」という炊飯特化家電です。もともと「かまどさん」は伊賀焼窯元の長谷園が販売する人気炊飯土鍋。それを火を使わず電気で炊けるようにしたのです。デザインは、炊飯器というより土鍋そのもの。そのまま食卓に出しても絵になります。おもてなし用の「見せる家電」としても合格点。「毎日食べるごはんはぜいたくしたい」と願う日本人向けの職人家電といえるでしょう。

実は長谷園には家電化のオファーが大手メーカーからもあったのですが、どこも熱源として高級炊飯器の定番であるIHを使おうという提案だったため、「鍋底に金属を入れると土鍋の特性が損なわれる」と断り続けていたそうです。シロカは昔ながらのシーズヒーター(電熱ヒーター)を提案し、かまどの火加減を再現する熱循環構造を長谷園と共同開発して、製品化を実現しました。こういった製品化の過程も職人気質を感じさせます。

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