解決が急がれる「マンションの老朽化問題」。現状、修繕や建て替えはどのようになっているのでしょう。
東京・新宿区にある築42年のマンションに不動産コンサルタントの別所毅謙さんが訪れ、塗装のはがれや鉄筋コンクリートが爆裂するリスクなど、様々な問題を指摘していきます。
一般的にマンションは15年をめどに大規模な修繕を行いますが、このマンションは18年間も修繕を行っていませんでした。
マンションを建てた大山国重さんは「管理組合がないので融資の対象から外れた」と嘆きます。
多くの分譲マンションは区分所有者全員でつくる管理組合が共有部分の修繕などを担いますが、このマンションは完成当時から大山さんが1人で管理してきました。

現在、築40年以上のマンションは全国の分譲マンションの1割を占め、今後急増すると予想され、このマンションのような問題が多発する可能性が高くなっています。
他にも大きな問題に直面しているのが高度経済成長期の象徴である「団地」です。
"東洋一の団地"と呼ばれた埼玉・春日部市の武里団地は築52年。これまで3度の修繕を行いましたが、あちこちで問題が発生しています。
住民は約8億円かかる修繕よりも、さらに費用が増えても「建て替え」を希望しています。
相談を受けた鳩ノ森コンサルティングの山田尚之社長は「終の棲家(ついのすみか)として住み続けられる住宅に一緒に造りかえていく」と語ります。
この映像と記事はテレビ東京「ワールドビジネスサテライト」(2019年11月21日放送)の内容を配信用に再構成したものです。
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[PlusParavi(プラスパラビ) 2020年2月6日付記事を再構成]