一家でキャッシュレスどれだけ得? ポイント4重も

キャッシュレスといってもスマートフォン決済やクレジットカードなど種類が多い。手段を増やせばポイントは分散する。実在の共働き4人家族の主婦、新井麻友子さんがポイント交換案内サービス「ポイ探」の運営者、菊地崇仁氏に得をする一家まるごとキャッシュレスの方法を聞いた。

菊地 一家まるごとキャッシュレス化は、携帯電話キャリアや、居住エリアでの支払先の検証から始めるべきだ。

新井 夫は楽天モバイル、私はLINEモバイルを使っている。普段はオーケーストアやまいばすけっと、ローソン、くすりの福太郎での買い物が多く、Amazonや楽天市場も使う。(保有カードなどは図参照)

菊地 楽天ペイが使える店や楽天系のサービス利用が多い印象だ。スマホ決済は?

新井 PayPayだけ登録したが楽天銀行が連携できずあまり使っていない。

菊地 それなら楽天ペイを中心にキャッシュレス化を考えるのがよい。3月2日まで5%還元キャンペーンをしていて、楽天カードと連携すれば計6%還元になる。くすりの福太郎は、楽天ポイントカードの提示でもポイントが付くため、楽天カードと連携した楽天ペイで支払い、楽天ポイントカードとくすりの福太郎のポイントカードを提示すれば“4重取り”で計7~7.5%還元になる。

携帯電話キャリアも一家でそろえた方がいい。ためるポイントは楽天スーパーポイントに統一すべきだ。気になるのが、夫のSPGアメックスのクレカ。高級ホテルの無料宿泊特典が付くなど男性に人気のゴールドカードだ。

一家まるごとキャッシュレスの具体策を話し合う菊地氏(右)と新井さん

新井 でも家族旅行には全然行っていない。

菊地 年会費3万4100円(税込み)なので、もったいないかもしれない。

新井 クレカを切り替えるとしたら何がよいだろう。

菊地 すでに作ってある楽天カードの家族カードを取得し、連携で還元率が高まる楽天ペイともども夫に使ってもらうのが合理的だ。楽天ゴールドカードは楽天市場以外の還元率が一般カードと変わらず、年会費が2200円(税込み)なのでやめてもいい。家族カードなら本会員のアカウントにポイントを集約できる。

減らすのが難しい生活費といえば交通費だ。得する方法が限られ、専用の決済手段を用意する必要がある。

新井 通勤路線は都営新宿線で、私はPASMOを使い定期は持っていない。夫は定期を持ち、SuicaにビックカメラSuicaカードでオートチャージしている。

菊地 夫はオートチャージ分で還元が得られるのでそのままに。新井さんはPASMOのチャージは何でしているのか。

新井 現金で毎回チャージしている。

菊地 PASMOで定期を使う必要が無いのであれば、モバイルSuicaがおすすめだ。ただ楽天カードだとモバイルSuicaのチャージ分にはポイントが付かない。20年春以降には楽天ペイでSuicaの発行が可能になる見込みだが、これはAndroid端末へのサービスだ。

新井さんはiPhone派ということなので、あくまでモバイルSuica用にビックカメラSuicaカードを作るとよいだろう。年会費は524円(税込み)だが年1回利用で無料になる。Suicaへのチャージは還元率が上がり、1.5%のJRE POINTが得られる。

新井 ネット通販はAmazonをよく使う。プライムにも入っているが、支払いは楽天カードでいいのか。

菊地 その場合Amazon Mastercardゴールドなど“一芸クレカ”の利用をすすめる。年会費は1万1000円(税込み)だが、Amazon利用時の還元率は2.5%になり、特典として年会費4900円のAmazonプライムがついてくる。

さらに得を拾う方法がある。カード発行元の三井住友カードは「マイ・ペイすリボ」というリボルビング払いサービスをしているが、リボ登録だけして実際に利用しなくても、年1回クレカを使えば年会費は半額なのだ。ウェブ明細に切り替えればさらに1100円引き。プライム会員の場合、完全に元を取るだけでなく500円得ができるのだ。

(発売中の日経トレンディ3月号から再構成)

[日本経済新聞夕刊2020年2月8日付]

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