第2章ではある程度会社に慣れた段階で会社や組織、上司をうまく利用する方法、第3章では成長をつくる学び方、第4章では社外で自分の価値を最大化する方法、第5章では自分を守る方法を伝授する。これらの章は新入社員でなくても、思ったように仕事ができていないと感じている多くのビジネスパーソンに参考になるだろう。
グーグル流の集中と弛緩(しかん)の方法「スプリント」や、同じくグーグルの研修で取り入れられている自己エネルギーを管理する手法などは、仕事や自己管理のさまざまな場面で役立ちそうだ。「版元が推している目玉の本が伸び悩む中で、普通に売れている」とビジネス書を担当する西山崇之さんは話す。
災害対策のムックが4位に
それでは先週のベスト5をみていこう。
(1)営業は台本が9割 | 加賀田裕之著(きずな出版) |
(2)文系AI人材になる | 野口竜司著(東洋経済新報社) |
(3)「会社四季報」業界地図 2020年版 | (東洋経済新報社) |
(4)企業・自治体のための気候変動と災害対策 | 日本経済新聞出版社編(日本経済新聞出版社) |
(5)CREATE WORK | ピョートル・フェリクス・グジバチ著(SBクリエイティブ) |
(紀伊国屋書店大手町ビル店、2020年1月27日~2月2日)
1位は、営業コンサルタントによる「台本営業」という営業手法を解説した本。2位は1月24日公開の本欄「文系AI人材になろう ビジネス利用の基礎知識を伝授」で紹介した人工知能(AI)を使いこなす文系人材になる基礎知識や考え方をまとめた本だ。3位には、定番の業界研究本が入った。「ベストテン圏前後で売れる本だが、ベストスリーに入ってくるのはほかの売れ筋が小ぶりだということ」(西山さん)という。企業・自治体向けに防災・減災のソリューションを解説したムックが4位で、これもめずらしい上位入りだ。紹介した働き方の本は5位だった。
(水柿武志)