午後6時以降メール禁止 ローソン、女性が働きやすく柳田衣里ローソン人事本部人事企画部部長(下)

2020/2/18
ローソンの柳田衣里さん(左)と白河桃子さん
ローソンの柳田衣里さん(左)と白河桃子さん

前回の「時短勤務でも管理職昇進あり ローソンの女性幹部育成」に引き続き、「女性活躍」で成果を着実に上げているローソンの柳田衣里人事本部人事企画部部長に取り組みを聞いた。

男性育休の取得率は9割超に

白河桃子さん(以下敬称略) 前回にお聞きした「ハッピーローソン保育園」の運営などは、やはり柳田さんご自身がワーキングマザーとして感じてきた課題意識を、全社の取り組みに生かしている点が大きいのでしょうね。ちなみに、転勤についてはいかがですか。事情に合わせて転勤を回避できるような配慮を始めた会社も増えているようですが。

柳田衣里さん(以下敬称略) 個人の事情はもちろん配慮するのですが、そこはあまり特別扱いはしていないですね。制度としては、2018年度から「フレキシブル正社員制度」というものを導入しまして、子育てや介護などの事情がある人が勤務地を限定できたり、時短を選べたりする仕組みを作りました。期間は自由で、通常の働き方に戻ることもできます。介護のために利用する例は少しずつでてきたのですが、いろいろな事情の方に利用してもらえるように、もっと普及させていきたいと考えています。

白河 これからの大介護時代には、ぐんと利用が増えそうですね。女性活躍と切り離せない、男性育休についてはどんな取り組みをなさってきたのでしょうか。

柳田 男性社員を対象にした「短期間育児休職制度」を、14年度から始めています。上限5日間を有給特別休暇扱いにするという制度でして、まだ短期の実施でしかないのですが、利用者は順調に伸びています。始めた14年度は23人、16%の取得率でしたが、18年度には111人、91%にまで急増しています。

白河 すごい伸びですね。何が奏功したのでしょうか?

柳田 知ってもらうための積極的な働きかけです。制度はあっても普及させないと認知されないので、ポスター(画像参照)を各部署に張ってもらいました。社内で育児に関する川柳作品を募集して掲載しているんです。

育休取得の申請が人事本部に届いたら、その部署にお子さんのお名前を入れた「どら焼き」をお祝いとして届けます。どら焼きは個包装になっているので配りやすく、お子さんの名前をきっかけに会話が弾むことも。女性に比べて男性はなかなか自分から子育ての話を開示しにくいので、チームメンバーに子育て中であることを知ってもらうきっかけになればという演出です。

社内で掲示したポスター
子どもの名前を入れたどら焼きが届けられる

白河 お菓子はもらえばうれしいし効果的ですね。有休以外の法定の育児休業を取得する男性はいらっしゃいますか。

柳田 そこはまだ不十分なので、次のステップになりますね。女性の場合は妊娠するとお腹が大きくなって周りも認知しやすいのですが、男性の場合は自ら言っていただかないと分からない。数カ月単位で職場を離れる場合の人員配置の方法も含めて、いろいろなパターン検証が必要になりますが、ある程度ルール化して普及を目指したいと思います。

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