遠くから高齢ドライバー見守る 運転能力わかる車載器
注目の新製品や新サービスをピックアップ、市場性や開発者の声などから、日経トレンディ記者が大胆に「ヒット予報」をする。今回取り上げたのは、オートバックスセブンの運転見守りサービス「くるまないと」だ。
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●実勢価格:本体1万9800円(取り付け工賃込み)、初期登録費用3000円、利用料980円/月(いずれも税別)
●本体サイズ:幅44×高さ17.7×奥行き83mm
●販売:オートバックスドットコム
●搭載機能:通信モジュール(3G)、GPS、加速度センサー
●発売日:2019年12月9日
2019年、たびたび報じられた高齢ドライバーによる自動車事故。親の運転に不安を抱えている人には、カー用品大手のオートバックスセブンが発売した「くるまないと」が心強い味方になるかもしれない。
くるまないとは、3Gの通信モジュールと各種センサーを内蔵した車載用のIoT機器。クルマの現在地や移動履歴、急ブレーキや急ハンドルの回数など、様々な情報を離れた場所にいる家族がインターネット経由で確認できる仕組みだ。
親の運転もリアルタイムで見守れる。事故で一定以上の衝撃を検知した際は通知ですぐ確認でき、その場で現在地を把握して対応できるのはメリットだ。設定した範囲から出ると通知が受け取れる機能もある。
また、急ブレーキなどの回数は月ごとに表示。その回数を追っていくことで、運転能力に変化が無いか継続して確認することができる。もし急に回数が増えていたら、免許の返納を促すきっかけや、説得の明確な根拠にも使える。
価格は、オートバックス店員による取り付け工賃込みの本体、初期登録費用合わせて約2万5000円。サービスを使っている間は、月に約1000円の利用料がかかる。オプションで、事故を検知した際にはコールセンターから運転者に電話し、状況によって、代わりに救急車を呼ぶなどのサービスもある。万が一への備えとして、検討する価値はある。
ドライバーの高齢化は今や社会問題の一つ。大手損害保険会社の自動車保険特約には、車載器を活用した事故対応など類似のサービスがある。ただ、サービスを単体で取り入れられる同商品には、一定のニーズがあるだろう。
[日経トレンディ2020年3月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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