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乃木坂46、20年の主役は誰? 世代別の顔から分析

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NIKKEI STYLE

日経エンタテインメント!

2月21日から「8th YEAR BIRTHDAY LIVE」の開催を控える乃木坂46。昨年末には『NHK紅白歌合戦』5年連続出場を果たし、ミリオンヒットも連発中。勢いは止まらないが、グループを代表する顔には変化が生まれている。2020年の主役は誰なのだろうか。

現在の乃木坂46は1期生から4期生まで43人が在籍(2019年12月20日現在)。2011年に初めてファンの前に立った1期生と13年に加入した2期生が計20人。近年グループに加わった3期生(16年)と4期生(18年)が計23人となり、キャリアを重ねた先輩世代と、継承していくフレッシュ世代が約半数ずつの構成となっている。

先輩世代はこの1年で卒業が続いた。シングル表題曲でセンターに計7回(Wセンターを含む)立った1期生の西野七瀬は18年末に卒業。19年2月には京セラドームで卒業コンサートが開催された。ドキュメンタリー映画『いつのまにか、ここにいる Documentary of 乃木坂46』(19年7月公開)では、グループにとって大きな転換期となるきっかけとして、西野の卒業を描いている。

5月には将棋が得意で、『将棋フォーカス』(Eテレ)の総合司会として知られていた2期生の伊藤かりん、9月には12年6月から初代キャプテンを務めてきた桜井玲香が卒業。2代目キャプテンとして桜井と同じ1期生の秋元真夏が就任した。

変化したのは、先輩世代だけではない。19年9月発売のシングル『夜明けまで強がらなくてもいい』では18年12月に初めてファンの前に立ったばかりの4期生・遠藤さくらが初選抜入りでセンターポジションに選ばれた。その両脇も、同じ4期生の賀喜遥香と筒井あやめが固め、この3人は音楽番組やバラエティにも多数出演している。

シングルはミリオン突破を続け、「真夏の全国ツアー2019」では全8公演で29万人を動員。『NHK紅白歌合戦』に5年連続出場を果たすなど、アイドルシーンのトップを走り続ける彼女たち。だが、今年2月にはCDデビューから8回目の誕生日を迎えるタイミングで、グループをけん引する"顔"にも変化が生まれつつある。

先輩世代はソロ仕事に注力

中心はまだ先輩世代の1、2期生ではある。「真夏の全国ツアー2019」では、生駒里奈(18年卒業)がセンターを務めた『太陽ノック』(15年7月発売)で1期生の齋藤飛鳥が、西野七瀬のセンター曲『夏のFree&Easy』(14年7月発売)で2期生の堀未央奈がそれぞれセンターに立った。

既に知名度の高い1期生は、新しいソロ仕事を次々と開拓していくことが活動の中心になっている。アイドルに興味のない層も目にするところでの仕事を増やしていくことで、乃木坂46を知る入り口を増やす役割を果たす。

白石麻衣は女性誌のモデルを務め、同性ファンも増やすという流れを作ってきたが、19年1月より、ソフトバンクのCMに岡田准一、土屋太鳳らとともに登場。お茶の間でもおなじみの顔となった。19年4月クールには連ドラ『俺のスカート、どこ行った?』にレギュラー出演して、古田新太らと共演。今年も、2月公開の映画『スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼』にヒロイン役で出演するなど、女優としても積極的に出演作を重ねている。

齋藤飛鳥は19年に、『アナザースカイ』『ぐるぐるナインティナイン』(ともに日本テレビ系)などのテレビ番組にソロ出演。冠バラエティなどでは、口数の少ない印象だったが、素顔を見せる機会が増えた。今年、初夏には齋藤が主演する映画『映像研には手を出すな!』が公開予定。3期生の山下美月、梅澤美波と共演する。

ミュージカルの分野での活躍が目立つのが生田絵梨花だ。昨年は『ロミオ&ジュリエット』『レ・ミゼラブル』の再演のほか、松尾スズキが作・演出した『キレイ-神様と待ち合わせした女-』に出演。今年7月には、広瀬すずの主演で映画化されたこともある『四月は君の嘘』のミュージカル版に主演する。

新キャプテンの秋元真夏は、19年4月にスタートしたバラエティ番組『ひねくれ3』(テレビ東京)で地上波初レギュラー出演を果たし、ライブでも定評があるMC力を発揮している。また、WOWOWドラマ『引き抜き屋~ヘッドハンターの流儀~』に、ムードメーカー的存在のヘッドハンティング会社の秘書役で出演。活躍の場を広げている。

これまでは1期生に比べると、一般知名度においては伸び悩んでいた2期生も、ソロ活動で存在感を見せ始めている。堀未央奈は映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』(19年6月公開)で映画初主演。今年は2冊目となる写真集も控える。

山崎怜奈はグループきっての文化系知性派メンバーとして脚光を浴び、『Qさま』(テレビ朝日系)などのクイズ番組の回答者として活躍するほか、『趣味どきっ! 京都・江戸 魔界めぐり』(Eテレ)にもレギュラー出演。13年の加入以来、一度もシングルの選抜メンバーには選ばれていないが、一般の知名度が上昇中だ。鈴木絢音は飛行機が大好きという個性を発揮。19年11月にはCSで初のソロ冠番組が放送された。

3期生も後輩をけん引する

一方のフレッシュ世代では、活動4年目に入った3期生のポジションに変化が生まれている。昨年11月に代々木第一体育館で初めて開催、2日間で2万人を動員したのが「乃木坂46 3.4期生ライブ」。1、2期生が1人もいないなか、乃木坂46の代表曲『おいでシャンプー』(12年5月発売)と『ガールズルール』(13年7月発売)で山下美月が、『裸足でSummer』(16年7月発売)で与田祐希がセンターに立った。またライブを進行するMCを梅澤美波が担当。3、4期混成のユニットパートでは、3期生が4期生を終始リードし、後輩をけん引する役割も果たすようになった。

加入したばかりの4期生は様々な場で、自分たちの世代だけでもスキルアップに務めている。昨年4月には、『ロミオとジュリエット』を原作にした舞台『3人のプリンシパル』を上演。同年夏には複数のアイドルフェスでフレッシュなパフォーマンスを見せた。昨年10月からは4期生のみが出演するロケ中心の冠番組『乃木坂どこへ』(日本テレビ系)がスタート。メンバー1人ずつのキャラクターも浸透しつつある。

そして、先輩世代の1、2期生と、フレッシュ世代の3、4期生が、互いに磨いてきたものを結集しつつ、先輩から後輩への継承の場ともなるのがライブだ。今年はまず、1月に台湾単独公演を行った。2月にナゴヤドームで4日間連続開催となる『BIRTHDAY LIVE』を予定する。そこでまた、大きく成長するメンバーも出てくるだろう。

(ライター 高倉文紀、日経エンタテインメント! 伊藤哲郎)

[日経エンタテインメント! 2020年2月号の記事を再構成]

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