新NISAは「現役」のため 定年世代のメリットは…

日経マネー

写真はイメージ=123RF
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2019年末、私のFacebookには新しいNISA(少額投資非課税制度)やDC(確定拠出年金)についてのコメントが増えました。20年度の税制改正大綱にこの改正が盛り込まれたためです。しかし、今回はこれまでとはちょっと違った目線でこの改正を見ている自分がいるのに驚いています。

それは「この改正って俺のためにならないな」という思いです。全てが現役世代のための制度改正で、既に定年を迎えた私にはあまりメリットがなさそうなのです。

もちろん、現役層の資産形成を支援することに全く異論はありませんが、併せて高齢者の資産運用に関する税制も整備すべきです。これまで米国や英国が高齢化に備える税制優遇を行ってきた事例を考えると、現状の日本は世界一の高齢化水準にもかかわらず、米英と比べ周回遅れと感じます。

定年者に恩恵が薄い改正?

例えばNISAの基になった英国のISA(個人貯蓄口座)は、1999年にそれまでの非課税制度を統合して創設されました。その後、英国の金融当局は口座を使っている人の高齢化に合わせてISAを変化させています。

例えば年間の拠出額を引き上げるだけでなく、資産構成の保守化を求める高齢者のニーズに合わせ、株式型ISAから預金型ISAへの資金移動を認める改正もしました。また、死亡した配偶者のISA残高を、残された配偶者の年間拠出額に一時的に上乗せするという相続時の考え方も導入しています。

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