陣内智則が見た「お笑い第7世代」 仲間感が新しい

日経エンタテインメント!

「ど真ん中の第7世代で言うと、やっぱり霜降り明星(27/27)が群を抜いてるんですよね。ネタ、トーク、キャラ、大喜利、MC、人柄みたいな6角形のバランスで、占める面積が間違いなく1番大きい。ネタに特化したり、めっちゃトガる人もいるけど、バランスがいいのって誰もができることではない。しかもせいやと粗品、2人とも備わっているっていうのが奇跡的です。EXIT(28/33)と宮下草薙(28/29)は、今までに僕らが見たことのない、両極端な華やかさとネガティブさで、新風を吹かせてくれて。

そんな“第7”では、かが屋(26/26)は本格的に売れそうですね。世界一地味な設定でコントをしていて尊敬します。シャーペンの芯だけで爆笑を起こしたり、こっちは絶対に引っかかりもしない『えっ、そこで?』っていう設定で、あの2人は面白くできる。よく賀屋は女の子の役をやるんですけど、アイツはカツラではなく地毛をアレンジするんですよ(笑)。その発想もすごいと思います。

もう1組挙げたいのは、大阪では徐々に出てきているたくろう(28/30)です。赤木の挙動不審なキャラもいいし、何か賞レースで勝てたりしたら、霜降り明星のようにドンと売れる可能性を秘めている感じがします」

今の若手は助け合う間柄

「今の子たちって『戦友』というか、助け合うし仲がいい。『絶対アイツらでは笑わへん』とかバチバチやってた、芸歴25年を超える僕らの世代とは全然違うんです。目指すところも、僕らはいかにテレビに出るかとか、冠番組を持ちたいとかずっと思ってきたけど、“6.5”世代は『M-1』に憧れてる子が多いから漫才がうまいし、“第7”は『みんなで楽しくやろう』っていう感覚で、たぶん冠番組が欲しいなんて思ってない。いい意味でギラギラしてないんですよね。四千頭身(22/22/23)なんかすごく肩の力が抜けていて、それが僕らには絶対にできなかったこと。別にそこまでお笑いっ子じゃなかったっていうのも僕らには新鮮だし。違う世代が共存することで、バラエティ界にこれまでになかった『仲間感』が生まれてきているから、制作側も起用したくなるんだと思います。

EXITや宮下草薙とロケに行くことが多いんですけど、『おいしくしてあげよう』なんて思ってないですよ(笑)。『何コイツ、全然おもんないやん』って自分が思われないようにしようっていうのが1番。僕らが若手のとき、ダメ出しだけしてくる先輩のことを『なんやエラそうに、自分だってできてないやんけ』って、陰でよく言ってたんですよ(笑)。そうなりたくないし、楽しかったって思われたいっていうのはあります。立場上、若手をフォローする役割も求められることは多いけど。でもね、そんなことは関係なしに、実力のある子は売れていきますよ。

(ライター 内藤悦子)

[日経エンタテインメント! 2020年2月号の記事を再構成]

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