複数プロジェクトを管理する/「ミニマルダイアリー プロジェクトプランナー B6」

デザインフィルの「ミニマルダイアリー」シリーズは、基本機能のみで構成した薄くて軽い手帳のシリーズ。機能を特化しているのでスマホとの組み合わせで使うのにも便利な製品なのだ。
中でもお薦めなのは、このプロジェクトプランナー。見開き1カ月の左右ページ端に日付欄があり、はさまれるようにブロック分けされた記入欄が並ぶという、いわゆるガントチャート的に使えるレイアウトになっている。
つまり、日付をまたぎながら並行する複数のスケジュールを管理するのに向いた手帳なのだ。こういうレイアウトは、スマホの小さな画面では再現できない。

数時間で終わるスケジュールばかりならスマホで済むけれど、数日にわたるスケジュールが並行する場合、日々の細かい動きはスマホで管理しつつ、全体の流れはこの手帳で把握すると、かなりミスが減るし、計画も立てやすい。こういう一覧性は、まだまだ紙のほうが優位なのだ。
しかも、この製品は、プロジェクトプランナー機能に特化している分、薄く軽く、そして安い。とりあえず使ってみるというときにも買いやすいのはうれしい。

締めきりの管理にも作業時間を同時に把握できるので、自由業者にも便利だし、旅行のスケジュールなどにも使えて、用途が広いのも、この手帳の特長だ。
名刺サイズでいつも携帯/「ネームカードダイアリー マンスリー・リスト」

レイメイ藤井の「ネームカードダイアリー」シリーズは、その名の通り、名刺サイズのダイアリーだ。
レイアウトは「マンスリーブロック」「マンスリーリスト」「ウイークリー1ウイーク」「ウイークリーレフト」の4種類。ここでは、スマホとの併用や、このサイズならではの使い勝手の良さからマンスリーリストタイプを取り上げる。
見開き1カ月のリスト型、つまり、左ページが1行1日で15日、右ページに1日1行で15、16日になっている横ケイスタイルのレイアウトだ。
このリスト型のマンスリーが、日をまたぐスケジュールの書きやすさや、ひと目で1カ月のスケジュールを把握できること、書き込みのしやすさなどで、スマホとの併用には向いているというのが私の結論。

また、この手帳は名刺入れに入れておくことができるので、忘れずに常に身に着けておくことができるのもポイント。その場で、パッと予定が書き込めるので、会話中に決まったスケジュールなどをサッとメモしておいて、後でスマホに入力といった場合にも便利なのだ。

また詳細を書くスペースがない分、大事なスケジュールだけを書くことになり、全ての予定が横並びになるスマホとの併用で、スケジュールの軽重が分かりやすくなる。
何より、気楽に邪魔にならず持ち歩けるのがよい。しかも、使ってみると意外に書きやすいのだ。スケジュールのバックアップ用として持っていても損はない。
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以上、スマホと併用して使いたい手帳5モデルを紹介した。最後に実際にスマホ(ソニーの「Xperia 1」)と並べて撮影した写真、そして5つの手帳を一緒に並べた写真を紹介する。サイズのイメージがつかめるのではないか。






今回取り上げた手帳は、それぞれの特長がハッキリしているものばかりだ。新年度は手帳を変えるのに、いいタイミング。現在使っている手帳が合わないと感じる人は、スマホとの連携を前提に、自分の用途に合った手帳を選んでみてはいかがだろう。
佐賀県出身、フリーライター。IT、伝統芸能、文房具、筆記具、革小物などの装身具、かばんや家電、飲食など、娯楽とモノを中心に執筆。「大人のカバンの中身講座」「やかんの本」など著書多数。
(写真 渡辺慎一郎=スタジオキャスパー)