株式が上場廃止で紙くずに 投資のリスクを痛感

「日経ヴェリタス」創刊以来の名物コラム。毎回1人の個人投資家を取り上げ、その人の投資歴の泣き笑いを赤裸々に紹介しています。
今回はマルさん(64)。奈良県在住。月1~2回、会社の同僚6人での卓球に汗を流す。サッカーは無理でも卓球なら楽しめる。

1988年ごろ~

マルさん 周りで流行している身近な商品で投資対象を探る

30年ほど前、会社の同僚が投資しているのを見て興味を持ったので株式投資を始めた。初めて買ったのは全日本空輸(9202、現ANAホールディングス)。80万円を投資したら、最終的に200万円まで値上がりしたことをよく覚えている。得た利益を投資に回すことで良い循環が生まれた。オリックス(8591)も阪急ブレーブスの譲渡を受けるというニュースを聞いて投資した。正確な金額は覚えていないが、かなり利益が上がった記憶がある。

もう一つ思い出深い銘柄がキーエンス(6861)だ。衛星放送の番組を見ていて、証券会社の人が2部上場の注目銘柄として説明していたのを見て1000万円ほどを購入した。利益を順調に出してくれたことに加え、90年3月に株式分割で増えた分の株式を売って自動車を購入した。

2002年~

大失敗した記憶があるのは日本航空だ。150万円ほど投資していたが、2010年の上場廃止で株式が紙くずになってしまった。今は再び上場して株価も底堅いようだが、上場廃止は株式投資をしている以上はリスクとして考えないといけないと思うようになった。

似たようなことを2002年に上場廃止した西洋フードシステムズ(現西洋フード・コンパスグループ)でも経験した。こちらは勤め先企業の関連企業だったから絶対に大丈夫だろうと思って投資していたのに、想定外のダメージを受けてしまった。

13年~

アベノミクスで保有株の株価は上昇したが、以前のような頻繁な取引はしていない。現在保有しているのは20銘柄ほど。その中ではソニー(6758)が一番含み益が大きいと思う。投資先を選ぶ際に重視しているのは、自分なりに決算情報や投資家向け広報(IR)資料を分析することだ。特に純利益を重視している。

[日経ヴェリタス2020年2月2日付]