医療保険の給付もらえない? 再度の入院・手術は注意

入院給付金は一般に入院1回あたりに支払う対象日数に上限がある
入院給付金は一般に入院1回あたりに支払う対象日数に上限がある

病気やケガで入院や手術をした場合、民間生命保険会社の医療保険に加入していると給付金を受け取れる。治療費が家計の負担になることもあるので心強いが、繰り返しの入院や複数回の手術を受けたときは一部が給付の対象外となることがある。どんなケースに気をつけておけばいいかまとめた。

川崎市に住むKさん(69)は昨年10月、自宅で転倒して足首を骨折した。救急病院で手術した後、転院してリハビリテーションを受け、家に帰ったのは約50日後だった。

Kさんは医療保険に入っていたため、入院50日分の給付金をもらおうと請求したところ、保険会社から「支払えるのは30日分だけ」と言われた。理由を問いただすと、過去の給付金の支払い実績がルールに引っかかるという。

どういうことか理解するには、医療保険の給付金は保険会社や商品によって細かな支払い条件があることを知っておく必要がある。

対象日数に上限

入院給付金で主流なのは日額タイプ。入院1日につきいくらと金額を決め、入院したら日数分の金額が支払われる。日額5000円で契約して10日入院すれば入院給付金は5万円になる。日額をいくらにするか悩む人は多いようだが、意外と見落としがちなのが「入院日数」にかかわる、いくつかの決まり事だ。

まず重要なのが上限日数について。入院給付金は一般に入院1回あたりに支払う対象日数に上限がある。60日、90日、120日などと決めており、上限を超えて入院した日数分は支払われない(図A)。入院日数が短期化する傾向がある近年は60日型が目立つ。特定の病気に限って日数を無制限とする商品もあるが、よく確認しておきたい。

事例のKさんが加入していのも上限日数60日の商品だった。骨折後50日で退院したので上限は超えておらずKさんは満額をもらえそうに見える。だがここで問題となったのがいわゆる「180日ルール」。入院を繰り返した場合、最初の退院から再び入院するまでの間が180日以内だと、それらを1回の入院とみなし、入院日数も合算するという決まりだ(図B)。

Kさんは昨年、骨折する前、肺炎を患って約30日入院して給付金を受け取ったことがある。その後3カ月しかたたないうちに今度は骨折で入院。はじめの入院ですでに30日分の給付金をもらっていたため上限60日のうち残りの30日分しかもらえなかった。

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