――「趣味がない」「好き」なんてわからないという人でも実践できますか?
宮津 大丈夫です! 私が人事部の会社員時代に行った「セカンドキャリア作り」社内研修でも好評だった要素を詰め込んでいます。自分を客観的に見つめ直す「漢字一文字自分探し」や、「好きのもとを発掘する人生棚卸し」など、キャリアデザインの基本から、副業との両立、初めての仕事を得るコツなど「人生二刀流メソッド」をステップに沿って実践できるように指南しました。
――100年時代の今後の人生設計もできますね。
宮津 ドン底サラリーマン時代に、企業の決算書や中長期計画をみて経営具合の健全度をチェックする習慣がつきました。そのときふと思ったのは、そうしたことは個人の人生運営にも必要ではないかということ。100歳まで生きるとなると、50歳でもあと50年もあって不安になりますが、「中長期計画を立てて間目標に向かって進む」となると、50年という時間がワクワクするものに変わるのです。
――定年後の稼ぎ力をつける極意を教えてください。
宮津 「人生二刀流」免許皆伝には、本来、十箇条用意しているのですが、ここではその中から3つご紹介しましょう。
一、好きな分野を極めるべし
二、本業を大切にし、シナジーを高めるべし
三、中・長期のビジョンを持つべし
二、本業を大切にし、シナジーを高めるべし
三、中・長期のビジョンを持つべし
これまで、サラリーマンをやってきた人なら案外できそうなことばかり、なんですよ。
――100歳まで生きることを考えていると、あと50年、お金は持つのかな……と不安でいっぱいになりがちです。でも、これなら今からでも始められそうな気持ちになってきました。
宮津 善は急げです。
(聞き手:日経BP 日経TRENDY編集委員 行武知子 イラスト:伊野孝行 写真:洞澤佐智子、稲垣純也 協力:オオタファインアーツ、寺田倉庫)
宮津大輔
現代アートコレクター、横浜美術大学教授。広告代理店、IT企業の広報、人事にたずさわった後現職。アーティストと共同で建設した自宅が国内外で注目されるほか、コレクション展なども開催され話題を呼ぶ。文化庁「現代美術の海外発信に関する検討会議」委員や「Asian Art Award2017」の審査員などを歴任。『現代アートを買おう!』(集英社新書)、『アート×テクノロジーの時代』(光文社新書)などの著書がある。
現代アートコレクター、横浜美術大学教授。広告代理店、IT企業の広報、人事にたずさわった後現職。アーティストと共同で建設した自宅が国内外で注目されるほか、コレクション展なども開催され話題を呼ぶ。文化庁「現代美術の海外発信に関する検討会議」委員や「Asian Art Award2017」の審査員などを歴任。『現代アートを買おう!』(集英社新書)、『アート×テクノロジーの時代』(光文社新書)などの著書がある。