副業でいくら稼いだら確定申告? 住民税の対応必須確定申告の手びき(3)

副業をする人は2017年時点で267万人と仕事を持つ人の4.0%を占める(総務省調べ)。18年には政府も広く副業・兼業を認める政策に転じたが、副業で稼いだ結果、確定申告が必要になるのはどんなケースだろうか?

会社員が副業をしたとき、所得税の確定申告が必要かを判断するには自分の副業の方法を整理することだ。所得は収入の種類で分類される。本業は会社員で他社でもアルバイトなどとして雇用されて副業をすると、その所得は給与所得となる。この場合、副業の給与収入が20万円超の場合などに申告が必要になる。

仕事の内容はアルバイトと大差がなくても、会社に雇用されずフリーランスで副業をするときの所得は雑所得か事業所得となる。ユーチューバーとしてネット広告収入を得たり、スマートフォンのフリマアプリなどを使って物販をしたりする場合も基本的に同じだ。

フリマアプリなどで売った物が生活に通常必要な衣料や家具などの場合は非課税が原則だが、利益を出そうと計画的に仕入れて販売している場合は課税対象となり、雑所得か事業所得となるのが普通だ。

マンションなどを貸して得た所得は通常、不動産所得となる。

フリーなどは経費差し引き後

雑所得、事業所得、不動産所得の場合、収入から経費を差し引いた利益が20万円超だと申告が求められる。給与所得と異なり20万円の基準は収入ではなく利益なので、たまたま保有していた中古品が20万円で売れた会社員が申告を求められるとは限らない。この場合、新品を購入した時の価格が経費にあたるので、申告が必要になる可能性があるのは新品の時より20万円超高く売れた場合だ。

雑所得か事業所得かは通常、継続性や営利性などで判断される。この判断自体は申告が必要かどうかに影響しないが、事業所得のほうが本業の給与所得との損益通算(利益と損失の相殺処理)などで税負担を軽減できる可能性がある。

また、会社員が副業について確定申告すると税負担増に直結すると考えがちだが、実はメリットになることもある。例えば本業も副業も給与所得のとき、副業のほうが割高な税額で源泉徴収されている場合、還付が受けられることもある。

住民税の申告は必要

もう一つ知っておきたいのは「20万円以下なら申告不要」はあくまで所得税のルールで、住民税では関係がないことだ。所得税の申告が不要でも自治体への住民税の申告は必要になる。

なお、住民税の手続きを通じて副業をしていることが本業の勤め先へ伝わることがある。就業規則で副業が認められる際の届け出などのルールは確認しておきたい。届け出の不備などは就業規則違反にも問われかねない。

(堀大介)

[日本経済新聞朝刊2020年2月1日付]

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