中古住宅買うなら 契約前に必ずプロの不具合チェック不動産コンサルタント 田中歩

写真はイメージ=123RF
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1月を過ぎ、2月になりますと、春に向けて転居先をいよいよ決めなければならない状況にあるという人も多いのではないでしょうか。そうした中で、中古住宅を購入しようと考える人にお勧めしたいのが、不具合や欠陥があるかどうかについてチェックする建物状況調査(インスペクション)です。

住まいの購入における最終的なゴールは、末永く安心して暮らすこと。最近では毎年のように豪雨被害があちこちで発生したり、いつまた巨大地震が来るかわからないという不安から、ハザードマップや揺れやすさマップなどをチェックする人も増えています。しかし、中古住宅に不具合や欠陥があるかどうかについては、自分でチェックするのがとても難しいものです。床下や屋根裏の柱が腐食しつつあるのかどうか、雨漏りの兆候の有無など、売り主でさえ気づかない事象については、素人の買い主ではなかなか判断できません。

不動産会社の欠陥への対応は限定的

「不動産会社が『この建物なら大丈夫です』と説明してくれるのでは?」と考える人もいるでしょう。しかし、不動産会社の担当者が建物の専門家であるとは限りません。不動産会社の担当者の中には宅地建物取引士という資格を持っている人がいますが、この資格試験では、設計、施工、建物の劣化診断や劣化への対応策について学ぶことはないのです。

不動産会社から、「引き渡しから3カ月以内に不具合や欠陥が見つかれば、売り主に負担してもらえるので安心してください」と説明される場合もあります。一般的な住まいの売買契約書では、建物の不具合や欠陥(建物構造上主要な部位の木部の腐食、雨漏り、給排水管の故障、シロアリの害に限定されていることがほとんど)について、引き渡しから3カ月以内に買い主が発見した場合は売り主が負担、3カ月を経過した場合は買い主が負担するとなっているからです。

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