佐藤健さん 自分の言葉でスタッフ・共演者を魅了

2020年1~3月期の連続ドラマが出そろいました。この冬は大河ドラマを含めた全17本のうち、なんと6本が医療ドラマとなっています。そのなかでも異彩を放つのが『恋はつづくよどこまでも』(TBS 系)で、佐藤健さんと上白石萌音さんによるダブル主演のラブコメです。

視聴者の反応は好評です。特にネットでは、「佐藤健がかっこよすぎ」「腕がよく厳しいイケメン医師の佐藤健に憧れる」など、クールなイケメン医師役の佐藤さんへの賛辞が目立ちます。佐藤さんは年始に放送された『義母と娘のブルース 2020年 謹賀新年スペシャル』(TBS系)で、コメディータッチの愛されキャラを演じていただけに、今回の硬派な医師役とのギャップに魅せられている視聴者が多いのかもしれません。

アクションからドラマ、ラブコメまでの幅広さ

すでに様々な作品で主役を担っている佐藤さん。なかでも、累計発行部数が5,000万部を超える超人気コミックを映画化した『るろうに剣心』の3作(12年~14年)では、主演を務め、華麗なアクションシーンが称賛され、世界から注目を集めました。

(イラスト:川崎タカオ)

一方、ヒューマンドラマにおいても、13年の『とんび』(TBS系)、15年の『天皇の料理番』(TBS系)で実力派としての演技力を発揮し、19年公開の映画『ひとよ』では、15年前に起きた事件によって人生を大きく狂わされた青年役を愁いに満ちた表情で、見事に演じ切っていました。

まだ30歳とはいえ、ハードなアクションからヒューマンドラマ、ラブコメに至るまで、佐藤さんの活躍は多岐にわたります。役者の世界では中堅手前の時期ともいえる30歳で、これだけの存在感をかもし出せる佐藤さん。彼が確固たるキャリアを築くことができた理由を探ろうとすると、彼自身が放ってきた言葉のなかに見いだされるように思います。

佐藤健の言葉に永野芽郁が感激

佐藤さんの代表作の一つとして、NHK朝の連続テレビ小説『半分、青い。』(18年)が挙げられます。このドラマの主演を務めた永野芽郁さんが19年2月にエランドール賞新人賞に輝いた際、その授賞式のステージに佐藤さんは花束を持って現れ、次のように語っています。

「『半分、青い。』は、一日に何回も泣きのシーンがあってそんな日々が毎日続く中で、彼女(永野さん)は必ず毎回1テイク目で最高の演技を見せてくれるんです。もう何食わぬ顔であまりにも簡単そうに毎回一発OKを出すものですから、次第に我々は『いや、本当にすごいね~』とか言いながら『彼女は泣ける子だから大丈夫だから』とニコニコしながらそれを当たり前のことにしてしまっていたんですけども、永野さんは弱音を吐かないだけで、苦しい顔を僕たちに見せないだけで、裏ではそのシーン一つひとつにどれだけ準備をして気持ちを高めて現場に向かい、心を削って演技をしていたのか、一番近くで見ていた同業者のひとりとして、少しは理解しているつもりです。 (中略)スタッフ、キャストを代表して改めて感謝の言葉を伝えさせていただきたいと思います。『半分、青い。』はあなたの存在なくしてはあり得ませんでした。18才の10カ月間という大変貴重な時間を、この作品にささげてくれて、本当にありがとうございました」

先輩からのまさに心からのメッセージに、永野さんも目頭を熱くしていました。

若手にとっては、このように借り物でもしゃくし定規でもない、自分の言葉を向けてくれる先輩の言葉はとても貴重です。