営業は嫌だった彼女 3社目ベンチャーで見つけた魅力ベンチャー企業に転職しました(2)

「サンサンに引かれた一番の理由は、新たな市場を切り開く経験ができるということです。1社目の求人広告も2社目の保険も市場としてはある程度完成していて、限られたパイを競合企業と奪い合う構図でした。一方、名刺管理ソフトは、まだ市場そのものがなく、一から切り開いていく必要がありました。なかった市場を作り上げていく、というチャレンジに携わる経験はそうそうできるものではありません。未知の分野で不安もありましたが、当時は29歳。失敗してもやり直しがきく年齢で、『これまでとは違った大きな経験ができるのでは』という期待感が上回りました」

――ほかに入社を検討した会社はありましたか。

「2社目を辞めたときも人材紹介会社に登録したので、いくつか人材サービス会社の仕事の打診がありました。なかでも、新興の人材サービス会社からは営業の管理職のオファーがあったうえ、細かい業務内容は『入ってから決めていい』とかなりの好条件を提示してもらいました。これまでの職歴の延長線上にある、未来が描きやすい仕事、かつ年収も比較的高く少し迷いましたが、最終的には新たな挑戦の道を選びました」

営業の仕事に取り組むうち「なぜ自分は営業が嫌だったのか」と不思議に思うほどのめり込んだ

――入社後はどのような業務を担当してきましたか。

「まず営業部に配属されました。営業以外の仕事を希望して入社したのですが、どこの部署で働くにしても『自社製品を知るには営業から始めたほうがいい』という会社の考えがあったからです。当時のサンサンはあくまで名刺管理サービスを主軸とする会社で、社員のほとんどがエンジニア。男性が圧倒的に多い会社でした。営業職は社員の1割ほどで、私が女性の営業の第1号でした。当初、営業を数カ月経験してから他の部門へ異動したいと考えていましたが、営業の仕事に取り組むうち『なぜ自分は営業が嫌だったのか』と不思議に思うほどのめりこみ、そのまま約2年半営業を続けました」

「その後はビジネス開発部という部署で、大手通信会社との協業の仕組みを作るなど他社と提携して自社サービスを拡大する戦略に取り組みました。1年半後に営業部に戻り、今はセールスディベロップメント部に所属しています。別部署のマーケティング担当がメディアや展示会で獲得した見込み客にコンタクトを取り、脈がありそうな相手を絞ってリスト化し、営業部門との商談をセッティングする『インサイドセールス』業務です。副部長として約20人の部下を持つ立場でもあります」

効率重視の体制に驚き

――入社して「ベンチャーならでは」と感じたことはありますか。

「業務効率を重視した営業スタイルに驚きました。1つはウェブ会議システムを使った商談を当たり前のように活用していたことです。今でこそ珍しくない手法ですが、7年前は私も『営業は足を使ってナンボ』と思い込んでいました。2つ目は営業の分業制が確立していたこと。それまで新規顧客を獲得するにはアポを入れる電話(テレアポ)を繰り返し、訪問の約束を取り付けることが必須と思っていました。それが、今の会社では商談を設定するインサイドセールス部隊と実際に足を使って営業をする担当者が分かれています。効率重視の体制があるからこそ、少ない人数で回していけたのではないでしょうか」

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