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長谷川博己 明智光秀は今の時代に求められるヒーロー

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連続テレビ小説『まんぷく』(2018~19年)での、何度も失敗しては立ち上がる、主人公の夫・萬平さん役が記憶に新しい長谷川博己。16年には主演映画『シン・ゴジラ』が大ヒットするなど、大作をけん引できる存在であることは知られるところだ。そんな長谷川が、満を持して大河ドラマ『麒麟がくる』で主演を務めている。演じている明智光秀という人物をどうとらえているのだろうか。

「クランクインから、約8カ月が経ちました。撮影はかなりヘビーですが、みなさんが期待している戦国時代の大河ドラマができてきている手応えはあります。写真などでリアルにその時代のことを知れるわけではないので、表現ではある意味、嘘をつける。分からない部分をどう飛び越えて、説得力を出し、みなさんを納得されられるか。日々模索して、悩みながら撮影しています。

光秀が主人公の大河ドラマと最初に聞いた時は、興奮しましたね。題材として抜群に面白いじゃないですか。いろいろな説がある人物で、信長を殺した反逆児という悪いイメージもあれば、反対の意見もある。見る人によって、『明智はこんなんじゃない』とか、当然意見は分かれるだろうし。そんな怖さもありますが、純粋に『何かが起こるんじゃないか』という期待感が大きかったです。

今回は主演で、なかなかの責任が重いポジションだと感じています。僕は基本的には役に入り込みたいタイプで、その役のこと以外は考えたくないんです、正直。でも座長という立場になるわけですから、全体を見通しておかないといけない。共演者のやることを全部受け止めて、そのボールを別の人に渡して、その流れを止めないように。でもやっぱり見える景色は違いますよね。役に専念して自由にやれる助演が好きだったりしますが…気分はいいですよ(笑)。

光秀を演じるにあたっては、参考にしたものはいろいろあります。『国盗り物語』(73年、大河ドラマ第11作)だったり、『黄金の日日』(78年、大河ドラマ第16作)は以前からとても好きだった作品で、改めて見直したりして。資料や本も結構読んだんです。でも本当にいろんな人が様々な見解を持っていて、調べるほどに分からなくなってしまって。なので、池端俊策先生の本だけに集中してやっていこうと決めました。知識の部分は一切考えずに臨んだほうがしっくりくる。もちろん、読んだ資料は血肉になっていると思います。そういう調べたものの数々を忘れ、常に現場で感じたものを大切に、『麒麟がくる』ならではの光秀像を作っていきたいです。

個人的な変化では、とても早起きになりました。朝は苦手だったんですけど、何でですかね。40歳を超えたからかもしれませんが。ロケは朝日狙いのときもあるので、へたしたら2時半起き。それで早起きの習慣がつきました。こんな朝型生活も、武将らしさにつながったらいいんですけど(笑)」

瞬発力で演じるのが楽しい

脚本の池端俊策とは、16年に放送されたNHKの連ドラ『夏目漱石の妻』でもタッグを組んでいる。会見で池端は長谷川について「人間の内面を表現できるピカイチの俳優」と評し、起用を強く希望していた。そんな池端の脚本に、長谷川も心を寄せている。

「池端先生の脚本は本当に繊細です。微妙な行間で表現が変わって、一筋縄ではいかない。白黒はっきりしていないんだけど、しっかりとした流れがある。本を読むと、先生が乗って書いていらっしゃるんだろうなと感じます。

光秀はとにかく黙っているんです。『…』がものすごく多い。斎藤道三(本木雅弘)に無茶なことを言われても、帰蝶(川口春奈)に何か言われても、『…』。そこを僕は埋めなくちゃいけない。楽しいけれど、難しいですね。光秀はよく選択を強いられるんですが、歴史的に見ると、光秀の判断が矛盾していることも多いんです。どう演じようかと考えていたんですが、池端先生は『五分五分で、どちらの可能性もあるんだと思うよ』と。最近はその心理や過程を演じることが面白くなってきて、本木さんがふんする道三の表情を見て、『僕もこう表現しよう』と瞬間的に決めるときがあります。

池端先生は、本能寺の変を起こした光秀から逆算しないでくれとおっしゃっていて、僕もそう心掛けています。美濃を守りたい、自分の血筋を大事にしたいという気持ちが根底にある、普通の青年なので。

僕自身、光秀にすごく感情移入しています。かわいそうだと思うんです、いろんなことを強いられて。光秀が有能な人間だからでしょうが、命令で敵国に入ったりする。そういう経験の数々があるからこそ、智将と呼ばれる人物になったんだろうなと、共感しています。

光秀は今の時代に求められるヒーローなのかもしれません。ときに、上司にはっきりものを言いますし、知性と品性で突き進む姿も頼もしく、現代の世の中にもいてほしい人物のつもりで演じています」

光秀の人生と切り離せない人物として、織田信長(染谷将太)の存在がある。

「光秀と信長は似ていると思います。信長のセリフで『俺は何者なのか分からない』『まだ自分は何者でもない』というのがあって、それは光秀も同じなんですよね。根本的なところで2人はシンパシーを感じているのだと思います。

染谷君はすごく素敵ですよ。親や家族の関係で悩み、孤独を感じさせる、今までとは違う信長像になっています。染谷君が持つ独特の雰囲気というか、ムードというか。『この人物には何かある』と思わせるものがある。胸の内にマグマのようなものを持っていながら、表面的にはさらっとしたたたずまい。今のところ、役の関係性を考えて、お互いに普段の距離をあまり縮めないようにしています。でも今後はどうでしょうか(笑)。

1年を通して1人の人物を演じられるのは、大河ドラマだからこそ。その主役を演じさせてもらえるという、これほど役者冥利に尽きることはないです。『今日はもう嫌だ』ってなるときもありますけど(笑)、次の日早起きして、広大で景色がいいところにオープンセットを作ってもらって演じる幸せはなかなかないです。これからも撮影が続きますし、大変なことも起きるかもしれないけど、やり遂げたら、俳優人生でもう怖いものはなくなるんじゃないかと思っています。ひるむことなく、池端先生が考えている新しい明智光秀をしっかりとお見せします」

『麒麟がくる』
 『いだてん』に続き、4Kでの撮影が行われる。戦国大河での4K放送はこれが初めて。「NHKのドラマではわざとフィルムっぽくぼかすことが多かったのですが、今回の映像作りでは、くっきり色味を出しています」と制作統括を務める落合将氏。衣装デザインを黒澤明の娘・黒澤和子が手掛ける。各人にメインカラーを決め、衣装でも個性を際立たせていくという。(放送中/日曜20時/NHK総合ほか)

(ライター 田中あおい、内藤悦子)

[日経エンタテインメント! 2020年2月号の記事を再構成]

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