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感情をうまく管理し、利用できる能力は訓練で鍛えることができる

感情をうまく管理し、利用できる能力は訓練で鍛えることができる

イライラする気持ちが抑えられない。気分の落ち込みが続く。怒りで思わず声をあらげてしまう……。日々の生活でわき上がるやっかいな「マイナスの感情」と向き合うのはなかなか難しいが、心を安定させて対人関係の改善につなげるトレーニング技術があることをご存じだろうか。今回紹介する『EQトレーニング』は「感情をうまく管理して利用できる能力を高める」ための心の訓練法を解説している。家庭や職場での気持ちよい関係づくりや、自分自身の心の満足を高める参考にしていただきたい。

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IQ(知能指数)よりも「EQ」

高山直氏

高山直氏

IQという言葉はよく知られています。「Intelligence Quotient」の略で知能の基準を数値化したものです。知能指数とも訳されます。一方、EQは「Emotional Intelligence Quotient(情緒的知性指数)」を意味し「心の知能指数」と呼ばれることもあります。現在エール大学学長を務めるピーター・サロベイ博士とニューハンプシャー大学教授のジョン・メイヤー博士が1990年に発表した理論です。

著者の高山直氏は1957年に広島県で生まれました。97年にイー・キュー・ジャパンを立ち上げ日本で初のEQ事業をスタートさせました。2015年に株式会社EQ(東京・文京)を設立し、会長に就任しています。

EQはもともと、ビジネスパーソンを対象にした調査研究から生まれてきた概念です。サロベイ、メイヤー両博士は、なぜ特定の人たちが仕事の上で高いパフォーマンスを示すのかを研究しました。

両博士は、ビジネスパーソンを対象にした広範囲な調査研究を行いました。その結果、明らかになったのが「ビジネスで成功した人は、ほぼ例外なく対人関係に優れている」というものでした。そして成功に導く能力を「学歴などで現れる能力は2割、8割は対人関係能力」と結論づけたのです。
 具体的には「自分の感情の状態を把握し、それを上手に管理、調整するだけでなく、他者の感情の状態を知覚する能力に長けている」ということです。社外との関係をうまく調整でき、社内的にも多くの協力者を得ることで、ハイ・パフォーマーとしての成果を生み出していたのです
 (第2章 EQの発展と今 38~39ページ)

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