2020年税金カレンダー 家計防衛へ3大イベントに注意

 プレミアム付き商品券って?

幸子 住民税の非課税世帯や16年4月2日から19年9月30日までに生まれた子供がいる世帯の世帯主が対象よ。例えば、2万円で2万5000円の商品券が購入できるけど、その使用期間が原則、3月末までなの。

良男 終了ばかりだね。

幸子 キャッシュレス決済に伴って代金の5%か2%のポイント還元が受けられる制度も6月末で終了するわ。その代わり9月からはマイナンバーカードを活用したポイント還元制度が始まるの。最大2万円までのキャッシュレス決済の利用や入金に5000円分のポイントが付与されるわ。ただ、こちらも来年3月までの措置よ。

 年末調整の手続きのデジタル化も気になるわ。

幸子 国税庁が10月から専用ソフトを提供するわ。生命保険会社や銀行などが会社員に郵送する添付書類も可能な限りデジタル化を求めるの。会社員は専用ソフトをパソコンやスマホにダウンロードして申告書を作成し、会社に送信するの。同庁は医療費控除も来年分の申告からデジタル化する方針よ。

良男 10月からの酒税改正も気になるな。

幸子 ビール系飲料を対象としたもので、今年から2026年まで3段階で改正されるわ。現在は350ミリリットル当たりで、ビールが77円、発泡酒が約47円、第三のビールが28円の税金がかかっているけど、26年に約54円に統一するのよ。

 パパが好きな第三のビールは値上げになるわけね。

幸子 その通り。たばこ税は葉巻きたばこの一種である軽量の「リトルシガー」を今年と来年10月の2段階で増税するもので、最終的には紙巻きたばこと同じ税額になるわ。

良男 東京五輪・パラリンピックが開かれている夏場はさすがに何もないだろう。

幸子 甘い。例年、8月以降は税務調査が活発化する時期。個人でも国外運用益を申告していなかったりすると、この時期にお尋ねや税務調査の対象になるケースが増えているの。

■配偶者居住権「贈与」に注意
税理士 藤曲武美さん
4月に創設される配偶者居住権の税金にも注意しましょう。相続税の節税につながる仕組みですが、使い方を誤ると贈与税がかかるからです。配偶者居住権とは、例えば夫に先立たれた妻に与えられる権利です。居住権には財産価値があるとみなされ、夫から相続する段階では相続税の課税対象となります。妻が亡くなったとき、つまり二次相続時には居住権自体も消滅するので財産価値もなくなり、その分の相続税負担は子には生じません。
妻が居住権を放棄したり、妻と子が合意で解除したりする場合は注意が必要です。妻から子に贈与があったとされ、子に贈与税がかかります。妻が老人ホームに入居する際、居住権を放棄したり解除したりすることは十分考えられます。ただ、居住権は老人ホームに入居する場合でも持ち続けられます。
(聞き手は後藤直久)

[日本経済新聞夕刊2020年1月29日付]

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