米系広告会社の若手社員 本業を離れ、新規事業に挑戦

日経doors

マレーシアでアジア太平洋地域のマッキャンミレニアルズのリーダーが集合(2018年2月)
日経doors

米系広告会社グループのマッキャンエリクソン(東京・港)で2015年9月に立ち上げられたのが、「マッキャンミレニアルズ」という若手社員グループだ。マッキャンミレニアルズは会社の全面支援を受け、本業の広告事業に縛られない新しい事業創造を目指す。

面白くて新しいものを作りたい

マッキャンミレニアルズの立ち上げに関わり、現在も中核メンバーの一人である松坂俊さん(34歳)は立ち上げ当時の心境をこう語る。

「僕は1984年生まれ。周りには同世代で自分の好きなものを作ってスケールさせている人がいっぱいいたんです。例えば、米フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ氏も同い年ですしね」(松坂さん)

「若手社員が集まる場所があれば」と考え、マッキャンミレニアルズを立ち上げたマッキャンエリクソン・クリエイティブディレクターの松坂俊さん

立ち上げメンバーは同世代の男性社員3人。「僕は個人的に人工知能(AI)に深い興味があったので独学でいろいろと学んでいました。当時は仕事の半分がいずれAIに奪われると騒がれ始めた頃。でも、僕はAIは人間の敵ではなく、新しいものを共創するパートナーだと思っていた。そこで、AIにCMを作ってもらうプロジェクトを立ち上げたいと考えて会社側に提案してみたところ、『面白いからやれ』とあっけなく企画が通りました」(松坂さん)

クライアントからの要望に沿って広告を作るという従来の仕事にとどまらず、時代の先を読み、面白くて、新しいものを自らの手で作って発信したい。そう考える若手社員が集まる場所があれば――。その思いがかたちになったのが、マッキャンミレニアルズというチームだ。

現在、メンバーは、国内に約80人、グローバルも含めれば合計100人を超える。1980年代以降生まれのミレニアル世代がほとんどだが、希望者は年齢によらず誰でも参加できる。以下の5つのチームに分かれて活動している。

1.コミュニケーションプランニングチーム
プロジェクトを立ち上げて運営したり、コミュニティーを作ったりする。隔週で社内のイベントスペースで講師を招くなどして実施するイベント「木曜日のミレニアルズ」の担当でもある。

2.PRチーム
社内外のネットワークを広げる役割。個々のメンバーがそれぞれつながっているメディアとの窓口にもなる。

3.エディトリアル・チーム
オウンドメディアに記事を投稿したり、グループ会社内の社内報に定期コラムを執筆したりする。

4.APACチーム
東京、シンガポール、タイ、オーストラリアなど10カ国のオフィスとコミュニケーションする。

5.デザイン・チーム
マッキャンミレニアルズの活動で必要になるデザインの業務を手掛ける。

※その他
プロジェクトベースでメンバーが様々な企画を立ち上げてチームを組んで活動している。
注目記事
次のページ
興味を深掘りする