けんかも反対も不可欠 決断して前進するのが私の仕事PwCジャパングループ 木村浩一郎代表(下)

木村浩一郎 PwCジャパングループ代表
木村浩一郎 PwCジャパングループ代表

世界4大監査法人グループ、PwCグローバルネットワークの日本組織、PwCジャパングループ。監査法人トップからグループ代表に就いた木村浩一郎代表は、コンサルティング会社や税理士法人など、多様な法人で構成される企業集団を率いるうえで、「ケンカも反対意見も大切」と語り、「その中で落としどころを見つけて決断するのがリーダーの役目」と説く。

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――日本の代表として3年間、最も力を入れてきたことは何ですか。

「経営陣に多様性を確保することです。多様な人材で、深い議論が行える信頼関係を築くことをめざしてきました。PwCの強みは専門家の幅の広さです。以前は『アカウンティングファーム(会計事務所)』といいましたが、もはやそれだけでは社会の期待に応えられません。ですから、戦略コンサルティングあり、M&A(合併・買収)支援ありと、組織の幅を広げてきました」

「一方で、日本の顧客企業が抱える課題も複雑になっています。私たちとしては、自分たちが最も力を発揮できるところを明確に打ち出すことが重要です」

「ところが、専門領域が異なれば、それぞれ見えている世界も異なるため、意見は簡単にまとまりません。このため、意見を戦わせるなかで、優先順位を決めて、投資していく、という経営体制づくりに力を入れました」

――経営陣の構成を変えたということですか。

「私が代表に就いてすぐに改めました。まず、ナンバー2のポジションを設けました。グループの戦略とオペレーションを統括する立場で、グループのコンサル会社の社長だった人に就いてもらいました。このほか、M&A支援や税理士法人、弁護士法人の責任者、地方の監査法人の代表も入れて多様な観点を確保しています」

「荒れる場」が必要だと考えた

「もちろん、はじめからスムーズに進んだわけではありません。最初の数カ月間は、会議では『そんなことを言って、あなたは何もわかっていないじゃないか』というような、きつい口調で言い合っていました。私は最初に、そういった『荒れる場』が必要だと考えていました。それを経験して初めて、本気の議論ができるようになるからです」

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