連続性が生きているミステリー&刑事ドラマ

『10の秘密』(火曜21時/カンテレ・フジ系)

人気ジャンルのミステリー&刑事ドラマでは、1話完結の面白さもあるが、今期は連ドラらしい、続きが気になる作品が多い。『10の秘密』(フジテレビ系)は、タイトルの通り“秘密”がキーになるサスペンス。シングルファザーの圭太(向井理)は、一方的に離婚を通告してきた妻に出ていかれた後は、娘のことだけを考えて生きてきた。その14歳の一人娘が誘拐される事件が発生。娘を取り返そうとする圭太の前に、周囲の人々だけでなく、良好な関係を築けていると思っていた娘の嘘が立ちはだかる。次々と明かされる秘密によって、物語は予想外の展開に。復讐劇の『銭の戦争』(15年)や『嘘の戦争』(17年)でも、ハラハラする内容で視聴者を引きつけた脚本家・後藤法子による作品。

マンガ原作の『テセウスの船』(TBS系)は、謎解きとタイムトラベルを組み合わせた、壮大なミステリー。平成元年に起きた連続毒殺事件の犯人の息子として育ってきた田村心(竹内涼真)が、事件直前にタイムスリップしてしまう。事件を未然に防ごうとする彼は、正義感あふれる警察官の父と接し、「本当に父親が犯人なのか?」と疑問を抱くように。やがて驚愕の事実を知ることとなる。

このほかミステリーでは、小説原作の『ハムラアキラ~世界で最も不運な探偵~』(NHK総合)と、『アリバイ崩し承ります』(テレビ朝日系)もドラマ化。『ハムラアキラ』は、女性探偵(シシド・カフカ)の活躍をハードなタッチで描き、『アリバイ崩し承ります』は、時計屋の女店主(浜辺美波)と警察キャリア(安田顕)がコンビとなり、鉄壁のアリバイのほころびを探していく。

刑事ものの新作では、『ケイジとケンジ 所轄と地検の24時』が登場。新人の刑事・仲井戸(桐谷健太)と検事・真島(東出昌大)が手を組むというこれまでになかったパターンで、2人は『トムとジェリー』ばりに仲良くケンカしながら難事件にぶつかっていく。

シリーズものでは、刑事ドラマ『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』(フジテレビ系)の第4弾がラインアップ。ビッグデータを解析して事件を防ぐ「未然犯罪捜査班」が新たな案件に挑む。今回は大規模なテロ事件のてん末を、全話を通して描く。

大石静のお仕事ものなど強力オリジナル作が登場

オリジナル作品の注目は、水曜22時のお仕事系ドラマ『知らなくていいコト』(日本テレビ系)だ。同じ枠で放送された『家売るオンナ』(16年)と『家売るオンナの逆襲』(19年)が、平均視聴率で11%を超えるヒットとなった、ベテラン脚本家・大石静による新作。政治家の不正から芸能人のスキャンダルまで、スクープを狙ってバリバリ働く週刊誌の女性記者が、自分の出生と父の秘密に迫り、“知らなくていいこと”にぶち当たる。自分に関する真実にどう立ち向かうかを、リアルに描く。『正義のセ』(18年)や『わたし、定時で帰ります。』(19年)など、近年は働く女性にはまり役の多い吉高由里子が主演する。

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竹内涼真、上白石萌音らがGP帯連ドラに初主演
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