スマホで確定申告、こんなに便利 所得控除は全て対象確定申告の手びき(2)

2018年分からスマートフォンでも手続きができるようになった所得税の確定申告。2月17日から始まる19年分では、本業だけでなく副業なども含めた2カ所以上の給与所得を申告できたり、医療費などに限らずすべての所得控除が手続きできたりするなど「スマホ申告」の対象が広がる。

国税庁の電子申告・納税システム「e―Tax」を利用すれば、基本的には確定申告書の記入から提出までをインターネット上で完結できる。同庁のホームページから手順に従って入力していくと、納税額などを自動計算してくれる。

18年分もスマホでe―Taxを通じて申告することはできたが、その対象は限られていた。例えば、収入の項目では年末調整が済んだ本業の給与所得だけしか手続きできなかった。しかし、19年分からは副業も含めた2カ所以上の給与所得のほか、公的年金などの雑所得、生命保険の一時金などの一時所得も申告できるようになる。

所得控除、すべての項目で

所得控除も18年分は医療費や寄付金の控除だけが対象だったが、19年分はすべての控除が申告できる。税額控除も同様で、政党等寄付金特別控除に加え、災害で受けた住宅などの損害について条件を満たせば所得税が軽減または免除される災害減免額も申告できる。

災害や盗難などで被った損失で、その年の所得金額から控除しきれない金額がある場合、最大3年繰り越して控除できる制度もスマホで利用できる。

完成した申告書はネット経由で送信できる。送信できない書類がある場合などは印刷して郵送するが、多くの人がスマホひとつで確定申告ができる時代になったといえそうだ。

e―Taxの利用、2つの方法

e―Taxの利用方法は2つのパターンがある。1つは事前に税務署に赴き、自らのIDとパスワードの登録手続きをして、スマホやパソコンからログインして書類を作成する方法。もう1つはマイナンバーカードを使ってログインする方法だ(スマホは1月31日から)。マイナンバーカードを使う場合は事前に税務署に足を運ぶ必要がない。

マイナンバーカードの場合、専用アプリをダウンロードし、カードの上にスマホを置いてICチップのデータを読み取るなどしたうえで利用する。一方、タブレット端末には対応していないほか、スマホの機種やパソコンの基本ソフト(OS)によっては利用できない場合もある。

ID・パスワード方式は19年分は利用できるが、「暫定的な対応」(国税庁)という。今後はマイナンバーカード方式に統一される可能性がある。なお、還付申告は5年遡って手続きできるが、18年より前の分は手書きの書類の併用が必要なケースも多いので気をつけたい。

(岡田真知子)

[日本経済新聞朝刊2020年1月25日付]