2020/1/30

【働いて稼ぐ 解説編】

Q1 年収1000万円の手取り年収は?【正解はB】約700万円

※以下の条件で試算。毎月の額面給与は年収÷16(月給12カ月、賞与2カ月分×2回)。配偶者・扶養家族なし。介護保険なし。所得控除は基礎控除のみ。住民税は東京都世田谷区(2019年度)、健保は協会けんぽ(東京都、2019年4月~) 。住民税は翌年徴収分で手取りを試算
【ポイント】所得税率は最大9倍もの差がある累進課税方式。年収が高い人ほど手取りの割合は小さい

額面の給与や賞与から天引きされるのは、4つの社会保険料と2つの税金。このうち所得税は、高収入であるほど税率が高まり、最小5%、最大45%。例えば、課税所得(額面給与からさまざまな所得控除を差し引いた額)が300万円の場合の所得税率は10%。額面年収が1000万円なら、その7割ほどが手取り額となるケースが一般的。

Q2 介護で仕事を休んで保証される手取りは?【正解はA】約12万円×3カ月

※以下の条件で試算。配偶者・扶養家族なし。介護保険あり。所得税は源泉徴収税額で試算。住民税は、前年の収入を月額26万円、賞与を月収の4カ月分として試算
【ポイント】介護休業中は、賃金(額面)の67%が給付される。ただし、その間も社会保険料などの支払いあり

介護休業給付金は、介護対象の家族1人につき、最長約3カ月(93日分を3回まで分割可能)支給され、支給額は休業開始時賃金日額×支給日数×67%。ただし、休業期間も社会保険料は休業前と同額(雇用保険は0円)。また、給付金は非課税だが、住民税は前年の所得で決まるので、住民税の負担が軽くなるのは翌年。結果、額面月給26万円なら介護休業中の手取り額は約12万円。

Q3 給与から天引きで雇用保険を支払っていても資格取得の補助が受けられないのはどんな人?【正解はAとD】以下の受給条件にあてはまらない人

■一般教育訓練給付金の受給条件
○雇用保険の被保険者期間が3年以上ある
(初めて支給を受ける人は1年以上でOK)
○前回の給付を受けてから3年以上経過している
○無職の場合、退職の翌日から1年以内に受講開始する*
*妊娠、出産、育児、疾病、負傷などの理由で適用期間の延長が行われた場合は最大20年以内
■専門実践教育訓練給付金の受給条件
○雇用保険の被保険者期間が3年以上ある
(初めて支給を受ける人は2年以上でOK)
○前回の給付を受けてから3年以上経過している
○無職の場合、退職の翌日から1年以内に受講開始する*
*妊娠、出産、育児、疾病、負傷などの理由で適用期間の延長が行われた場合は最大20年以内
【ポイント】教育訓練給付金制度で受講料の20%がバック。退職後に利用するなら、退職後1年がリミット

雇用保険の教育訓練給付金制度では、スキルアップのための講座の受講料の一部を国が補助。「一般教育訓練」の場合、国の指定を受けたプログラミング、語学検定、大学院修士課程など多彩な講座が対象で、10万円を上限に費用の20%が受講修了後に支給される。より専門的、実践的な「専門実践教育訓練」の場合は、費用の最大70%が補助される。

この人に聞きました

佐藤麻衣子さん
社会保険労務士。ウェルス労務管理事務所代表。CFP認定者。著書は『30代のための年金とお金のことがすごくよくわかって不安がなくなる本』(日本実業出版社)。

(取材・文 相良朋=日経WOMAN編集部)

[日経ウーマン 2019年10月号の記事を再構成]