パートと自営兼業の妻 年金と家計改善した働き方とは家計再生コンサルタント 横山光昭

少し時間はかかりましたが、毎月の記録を集計してみると、やはり家計は赤字の状態でした。赤字になる原因は? と考えると、収入の面もあるでしょうが、Mさんの自営業にかかる経費、内容としては交通費や参考書、セミナー参加費や必要な物品の購入費などが、家計のいろいろな費目の中に隠れており、支出を膨らませているのです。

まだ税金がかかるほどの収入がある自営業ではないのですが、家計に大きく影響するとなると、切り離して管理できた方が、今後、事業が育ったときにも役立ち、良いと考えます。

そこで、まずは事業費と家計の切り離しを家計簿を見ながら行っていきました。ざっと計算しただけで4万円強の経費が隠れていました。自営業の売り上げが7万円ほどだそうですから、その半分強が経費だったのです。

このように経費を切り離す中で、すでに使っていた格安スマートフォンが、プランを見直すことでさらに安くできることが分かり、変更の契約をしました。

働き方を変え、パート先の社会保険に加入

また、Mさんのパート代は自営業と同程度で毎月7万円強とのこと。夫の社会保険に扶養家族として入るには収入が多いですし、パート先の社会保険に加入するには労働時間も収入も少し足りていません。社会保険の加入状況を満たすような働き方ができれば、自営業にかける時間と、パート代の手取りは減ってしまうかもしれませんが、家計から支払う国民健康保険料と国民年金保険料の支出はなくなります。しかも、Mさん自身が将来受け取る公的年金額が増えるメリットもあります。

自営業を将来の軸にしたいと考えていたMさんは少々悩んだようですが、パートの仕事も自営業と関連しているので勉強になりますし、忙しくなってきたときにパートの時間を調整すればよいと考え、パートの労働時間を増やす相談をはじめました。そして、社会保険に加入できる働き方を可能にすることができました。

パートの時間が増えたため、セミナーへの参加や参考書を読む時間などは減りました。自営業は経費が減ったことで手取りが少し増えましたが、パートの方は、加入したパート先の社会保険料負担で手取り収入が少し減り、自営業とパートを合計した手取り収入は大きく変わりません。

お金のことを考え、いろいろ取り組むうちに、家庭の食費、日用品代に無駄がないかが気になり始め、支出を少し絞ることができたそうです。働く時間が増えて忙しくなったはずなのに、食材の使い方などを意識し、日用品は使いすぎを気を付ける。下の子のおむつ代が早くなくなるとよいと考え、トイレトレーニングも積極的にはじめるようになりました。

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支出の「振り返り」が改善につながる
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