手持ちの投信、運用効率は大丈夫? 点検のポイント

資金を投じたまま放っておくと、いつの間にか運用効率が低下していたなどの事態に陥りかねない
資金を投じたまま放っておくと、いつの間にか運用効率が低下していたなどの事態に陥りかねない

投資信託を長期保有していると、景気の浮き沈みや金融政策の変更、地政学リスクの高まりなど様々な要因で残高が増減する。頻繁に売買する必要は無いものの、資金を投じたまま放っておくと、いつの間にか運用効率が低下していたなどの事態に陥りかねない。安心して投資を続けるためにも、投信の保有状況は定期的に点検した方がよさそうだ。

保有投信の主な点検項目を表Aにまとめた。

最も気になるのは運用成績だろう。基準価格の動きは運用会社のホームページや運用報告書、月報などで確認できる。株式や債券などの銘柄をファンドマネジャーが選別するアクティブ投信の場合、ベンチマークとなる株価指数や債券指数と比べて運用成績の良しあしを判断する。中長期で劣っていれば運用がうまくいっていない恐れがある。運用スタイルが似ている他の投信とも比較して確かめよう。

残高減少に注意

純資産総額の推移も重要な点検項目だ。純資産が減り続けていれば、運用成績の悪化などから解約が相次いでいることを意味する。資金流出に対応して運用会社は資産を売るしかなく、運用効率は悪化する。残高が著しく縮小すれば途中で運用を中止して投資家に資金を返す「繰り上げ償還」になりかねない。

人気が高くて資金が流入し続けている場合も、ケースによっては運用に悪影響を及ぼす。例えば株式市場であまり流通していない小型株で運用する投信だ。一気に資金が流入すれば「時価総額が小さい株式の組み入れが困難となり、運用に支障が生じれば成績は悪化しかねない」(三菱アセット・ブレインズの標陽平ファンドアナリスト)。

運用体制の持続性も要点検だ。投信の中には投資対象を絞らずに「国内外の債券」などと幅広く想定する商品がある。その場合「当初は先進国債券のみだったのにその後、利回りを維持するため新興国債券なども組み入れ、いつの間にかポートフォリオが変化していたというケースがある」(標氏)。運用方針に変化がないか、運用責任者が交代していないか確認したい。