2020/1/30

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これは至言だと思います。お金は人生の目的ではなくて手段なのだということがよく言われますが、我々はついそれを忘れがちになってしまいます。何もしなければ老後資金は2000万円不足するという話を聞いて、2000万円という金額ありきで資産形成を始めてもあまり意味はありません。自分がどんな生活をおくりたいのか、何をやりたいのかによって必要な金額は変わるのが当然だからです。

大切な定年後のライフプラン

例えば定年後は地方の実家に戻ってのんびりと農業をやりながら晴耕雨読の生活をしたいならそれほどお金はかからないかもしれませんが、カリブ海にヨットを浮かべて毎日シャンパンを飲みながらパーティーをするような生活を送りたいなら恐らく何億円ものお金が必要でしょう。これほど極端ではなくても生活パターンによって支出は大きく変わるし、収入も何歳まで働くのか、公的年金と退職給付はいくらぐらいかなどによって全く異なります。定年後のライフスタイル、収入と支出などを総合的に考えるところから、どれぐらいの資産をつくる必要があるのかが出てくるのです。

こうした順序や方法を間違えないことが大切です。やみくもに金額だけを目標に資産形成をしようとすると焦って大きな失敗をしかねません。もちろんこれは老後資産に限らず、資産形成全般に言えることでしょう。中でも40~50代からの資産形成は定年後の自分のやりたい生活をイメージするところからまず始めるべきでしょう。

次回の「定年楽園への扉」は2月13日付の予定です。
大江英樹
野村証券で確定拠出年金加入者40万人以上の投資教育に携わる。退職後の2012年にオフィス・リベルタスを設立。著書に「定年3.0 50代から考えたい『その後の50年』のスマートな生き方・稼ぎ方」(日経BP)、「定年男子 定年女子 45歳から始める『金持ち老後』入門!」(同、共著)など。http://www.officelibertas.co.jp/