定年後は余生じゃない 第二の人生の挑戦、幸せ左右年始にあたって4つの計(4)

経済的準備は現役時代のラストテーマ

老後のイメージをどう持つかは、現役時代の準備意識にも影響してきます。「リタイアメントプラン」というとき、私たちの多くが老後になってから考えることだというイメージを抱いてきました。会社を辞めて退職金を受け取り、公的年金の受取額が裁定請求によって確定したうえでの「老後のやりくり術」とみるのであれば、これは引退してから考えることでしょう。

確かに老後のやりくり術は大事で、収支のバランスを意識し、年金収入で生活費の多くをまかなえるようにしなければなりません。

しかしリタイアメントプランをもう少し掘り下げて考えてみると「もっと多くの収入を得られる状況にして引退する」という課題が出てきます。そして、これは老後に考えることではありません。引退後に自らの資産を大きく増やす選択肢はあまり残されていないからです。大きなリスクをとって運用をしたところ、トランプショック(と将来名付けられるかは神のみぞ知るところですが)というような市場の急落があって、退職金を30%減らすわけにはいかないからです。

公的年金に加入し加入履歴をしっかり積み上げていくこと(公的年金額を増やす)、しっかり働き退職金を多くもらえる仕事をすること(退職金額を増やす)、そしてつみたてNISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)を活用して老後資金の上積みを図ることは、退職前のリタイアメントプランニングとして欠かせません。

すなわち、セカンドライフを早くイメージしデザインできた人ほど、リタイア前の老後資産形成に真剣に取り組めることになります。

セカンドライフの生きがい、老後に考えてもいい

先週の「金で買えぬ幸せ 人生デザインの柱は人の縁という財産」で、生きがい探しや人とのつながりづくりについて紹介しました。こうした取り組みを現役時代に行えれば理想的です。しかしあまり焦ることもありません。セカンドライフがスタートするリタイア後に考えても遅くはないからです。

引退後に、どうしてもやってみたかった社会貢献をゼロから始めたり、何か学びたいことややりたいことがあって生涯学習の門を初めて叩いたとしても、おそらく何かを成すことには十分な時間があります。

老後にiPhoneのアプリを開発した人もいます。自撮り写真でたくさんのフォロワーを持つ人もいます。何かを始めるのに「遅いかどうか」なんて気にする必要はないのです。

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